CXOとは事業における各業務組織の最高執行責任者ですから、サクセッサーは次世代の最高幹部候補者ということでしょうか。
候補者に対してフィードバックの際に気分を損なってはいけないなどの忖度をする必要はないはずです。候補者になっているということは会社からの期待の大きさも十分に感じているはずですし、これまでの実績もあり能力的にも高いはずです。
それだけに候補者が受け入れられやすい具体的な形で説明することが大切ですし、フィードバックのタイミングや伝える環境にも配慮してください。弱みや改善点を指摘するだけではなく、強みや期待したとおりの成果を示しながらこうするとさらによいのではという提案型です。
またフィードバックして終わりではなく、進捗を確認し、成長を見守る姿勢を示すことも大切です。
こうした配慮をすることでCXOサクセッサーとしての自覚と自尊心を傷つけることなく、前向きな成長を促すことができます。

中堅社員とは管理職未満の新人ではない社員を指します。中堅社員に求める共通の要素は、現場の業務で中核を担うこと。プレーヤーとしての成果創出にフォーカスした能力開発が中堅社員の共通課題、つまり特有のポイントといえます。
コンピテンシー開発を促す現場経験とフィードバック、スキルや専門知識と技術の習得、メンタリング、コーチングなどがよく行われる能力開発策です。
特有のポイントとはいえませんが、企業によっては管理職候補の選抜育成を目的とした研修を行うこともあります。このような場合には、アセスメントを用いた客観的なマネジメントポテンシャル測定とそのフィードバック、マネジメントコンピテンシーを開発するための行動計画の作成と現在の職場における能力開発行動の実行と振り返りが効果的です。

人事の立場からいえばやはり労務管理上のリスクでしょう。本業と副業の労働時間の管理をどのように行うか、難しい点があります。過剰労働による疲労、パフォーマンスの低下や健康面へのマイナスの影響をどう防げばいいでしょうか。
本業での経験を活かし近い業種での副業を望む場合は、競業避止の義務をルール化しておかないと取引先情報の漏洩、自社ノウハウの流失といったリスクを生じます。
通常は社員の事前申告や許可制を取るケースが多いですが、どこまで認めるかの判断基準作りが難しいです。一部社員だけ認めることになれば、不公平感が生まれます。
副業を積極的に進める企業からは、「優秀な社員が副業・兼業を経験し社外との交流の中でスキル向上を成し遂げてくれる、さらにはこれまでにはなかった形でイノベーションを社内にフィードバックしてくれる」というプラス面を強調しています。一方で、力をつけてくれば違ったフィールドでチャレンジしたくなり退職していく社員も当然いるはずです。本業と副業が逆転し、副業の方に力を入れてしまうこともあるでしょう。収入面で補填をするために副業をせざるをえず、無理をして体調を壊してしまう場合もあるかと思います。
社員からの副業解禁要望の内容、理由をヒアリングして貴社としてのご対応を検討してください。

不満のある人に担当してもらわなければよいと思います。
人の育成を損だと思う人に育成担当は務まりません。
損得勘定だけで考える人の元で育成すると新入社員も権利ばかり主張する利己主義の人となり、いずれ組織も利己主義の集団になります。

利己主義の人がいくつかの施策に協力してくれないと嘆くシーンを何度もみたことがあります。自業自得です。その人に協力するのは損だから周囲がやらないだけで全て自分自身に返ってくるのです。

類型論か特性論かによって使い分けるのではなく、それぞれのパーソナリティ検査の利用目的に応じて使い分けてください。パーソナリティ検査は薬と同じです。取り扱いのためのトレーニングを受講し、正しく利用してください。
ご質問者様はご存じでしょうが、これらの言葉を初めて聞く方のために簡単に説明しておきます。類型論とは、星座や血液型占いのように決められたタイプにパーソナリティを分類する考え方で、シンプルでわかりやすいですが、細かく人の特徴を捉えることができません。特性論は、複数の特性の組み合わせでパーソナリティを表現する考え方で、パーソナリティの違いを捉えやすいですが、複雑でわかりづらいという特徴を持ちます。ちなみに当社OPQは特性論のパーソナリティ検査です。

富士通のこのニュースは大きな反響を呼んでいるようですが、すでに他社でも同様な流れは出てきています。通年採用型へのシフト、ジョブ型採用枠の拡大、中途採用枠の拡大などの大手企業の流れです。
背景には、少子高齢化の中で、初任給値上げ競争に表れているように、総合職、専門職で一律の給与体系での新卒一括採用では優秀な人材が確保できなくなっているという現状がありますが、加えて企業の事業変革のスピード感が加速していく中で、イノベーション人材をいかに採るかが企業の今後の成長に関わってくるという人材戦略の転換、危機感があるからです。製造業界特に電気機器・通信業界ではハードからソフトへの事業構造の変革が進んでいます。既存社員にリスキリングを実施し配置転換を行っていくことも必要となってきています。富士通のような大手IT企業では、他社もこうした流れになってくるでしょう。
ただ、通年採用やジョブ型採用にはデメリットもあります。通年採用にすれば、一括集中型採用より企業側の採用業務の負担は時間面、コスト面で当然増えますし、ジョブ型採用となれば会社都合での部門間での配置転換が難しくなり人材配置の柔軟性が薄くなる面もあります。
こうした点も踏まえながら各企業が工夫を凝らして対応していくことになるのでしょう。

自部門のキャリア採用は私の管轄なので、営業職、マーケティング職、営業事務職の採用を行っております。もちろんそれぞれの職種において別々の採用基準を設定し、その採用基準に照らして選考プロセスを設定しています。
気を付けている点というか、最も難しかったのは今まで当社に存在しなかった職種の採用を行ったことです。具体的には、マーケティング課に所属するWebデザイナー兼Webディレクター職の採用です。今までは、外部委託したり、社内でできる範囲の対応をしたりする仕事でしたが、SHLグループとのブランド統一を機にサイトのリニューアルが必要となり、社内に専門の担当者を置くことにしました。職務分析を行うにも現職者がおりませんので、今後のビジョンを持つ私自身が将来を踏まえて役割を定義し、その役割から求められる要件を作りました。経験者がいないなかで描いたビジョンから作った人材要件が現実的なものなのかを確認するため、他社でWebディレクターに従事する方にインタビューをさせていただき、職務記述書の適切さを評価していただきました。採用基準ができてからの進め方はその他の職種と同じです。採用基準に照らした選考プロセスを設計し、各選考手法において設定された基準を客観的に評価する。アセスメントの専門家である私たちにとっては当たり前のことを行いました。

ストレスの発散は人それぞれなのでストレッチのような運動、瞑想、音楽を聴くなど好みのものをやってください。自分に合ったストレス解消法が見つかると思います。
次になんでもないことをいちいちストレスに感じる場合、感情やストレスをコントロールする能力が劣化していることもあります。ポジティブシンキングをするなど、自分なりのコントロールを身につけてください。あれもストレスこれもストレスという人には誰も近寄らなくなります。接するだけで面倒だからです。
混雑や人がストレスなら時間をずらせば解決することも多くあります。会社の近くに引っ越すなどの方法もあるでしょう。
自分のオススメはルーティンというヤツです。同じ時間、同じ場所から電車に乗ります。
帰りもある程度決めて電車に乗ります。帰りのルートもやることも全部固定にしておきます。このメリットは考える必要がないため脳が休息できることです。脳の休息そのものがストレス解消にもなります。
たとえば寝る前に歯を磨くのが苦痛なんて人はほとんどいないでしょう。それはルーティン化しているからで、むしろそのルーティンを崩されるほうがストレスになるはずです。

組織文化の根底には、価値観があります。価値観の本質は好き嫌いです。何を好み、何を嫌うかの不文律が組織文化そのものです。当社には、かつて出張手当というものがありませんでした。それは、創業社長の、仕事をする場所によって手当が払われたり払われなかったりすることはアンフェアだ、という考え方があったからです。この考え方に賛同するか反対するかは価値観の問題であり、善悪の問題ではありません。
出張手当をどうするかはさておき、価値観の明文化は組織文化の維持・強化に必ず必要です。Amazonのリーダーシップ・プリンシプル、Netflixのカルチャーデックなどがいい事例です。
在宅勤務の人が増えたことにより、コミュニケーションが減り、組織文化が希薄化したと考えるのであれば、コミュニケーションを増やすという工夫が最も有効です。オンラインでもミーティング、1on1などのコミュニケーション機会を定例化して増やすことは可能です。オフィス勤務がコミュニケーション増加に明らかな効果があるのだとすれば、オフィス勤務の頻度を増やせばよいのです。

工場勤務の従業員が多いということはエンジニアが多いということだと思います。必要な技術・知識といったスキルは明確になっていると思いますが、それ以外にも能力開発できるスキルはあります。
上司や同僚との円滑なやり取りをするうえでもコミュニケーション能力は必要ですし、リーダーシップ・マネジメントスキルは、グループ、チームをまとめるうえで欠かせないスキルです。
生産管理といった現場に近いリーダー研修以外にも安全管理上のリスク管理、労働災害防止のための意識向上の研修も考えられます。
また問題解決力、改善思考力を身に着ける研修やロジカルシンキング研修も有益です。
もちろんこうした能力開発研修がキャリアパスにつながるものであることを明確にして下さい。ジョブローテーションなどもキャリア選択の一つとして捉えていただいて下さい。