公開型(LIVE配信)トレーニング

面接官セミナー 中途基礎編

中途採用における面接の基礎知識・スキルを身につけられる、半日完結の面接スキルアップセミナーです。

セミナー満足度

4.7 / 5.00

star

本講座は、LIVE配信で実施いたします。
インターネットに接続されたPC、タブレット、スマートフォンから受講可能です。
受講者の方へは、事前に受講用のURLとパスワードをお送りいたします。

  • ※Webカメラ、ヘッドセットをご用意ください。
    (カメラ、マイクが端末に内蔵されている場合は不要です)

セミナーのご紹介(動画)

このような方にオススメ

中途採用応募者の能力を客観的に評価したい
面接時の評価と入社後の評価のギャップを減らしたい
応募書類の確認ポイントを知りたい

このセミナーで得られること

中途採用における客観面接の基礎知識を身につけることができます
応募者の能力・経験を適切に評価するための面接スキルが学べます
履歴書や職務経歴書の着目点、掘り下げ方が理解できます

3つの特徴

1

面接官に必要な要素を半日で学べるプログラム

中途採用における客観面接の進め方、能力と定着性の確認、意欲形成や情報提供のやり方などを「講義+演習+面接ロールプレイ」を通じて習得できる、半日完結の面接スキルアップセミナーです。

2

客観面接を基礎から解説

中途採用における面接評価基準の作り方、客観面接と主観面接の使い分け、具体的な質問例と掘り下げ方など、”客観面接のキホン”について初めに解説を行います。中途採用面接を初めて担当する方、面接経験が浅い方も安心してご参加いただけます。

3

面接のプロからのフィードバック

学んだ知識・スキルを実践・定着させるため、参加者同士でロールプレイ(1人1回)を行います。その際、経験豊富な当社認定面接官が同席し、面接官役の方に良かった点と改善点、より有効な情報を引き出すための質問例などをフィードバックします。

プログラム

セミナーで使用するレジュメのイメージ

時間 テーマ 主な内容
13:00 ~ 15:00 講義(1)
体験演習

・講義(1):中途採用面接の基礎知識
(面接で見るべき2つの基準、中途採用で質問すべき分野と質問例など)

・体験演習

  • 1. 評価基準の検討
  • 2. 事前情報から面接質問を考える
15:00 ~ 17:00 講義(2)
ロールプレイ演習
  • ・講義(2):中途採用面接の基礎知識
    (評価を行う4つのステップ、準備から実施にいたる留意点など)
  • ・参加者同士のロールプレイ演習、当社認定面接官によるフィードバック
  • ・適宜休憩を挟みます。
  • ・上記は本セミナーの標準的なプログラムです。当日の進行上、プログラムを一部変更したり、終了時間が若干前後したりする場合があります。

参加者のご感想

前半でポイントを分かり易く説明頂いたので後半のロールプレイで意識することが出来ました。コンピテンシーの優先順位(必須>のぞましい)など「うっかり」やっていることも多く勉強になりました。

化粧品

本日はありがとうございました。今回(1)面接の基礎知識の習得、(2)コンピテンシー毎の具体的な質問内容を学ぶ事が出来ました。実践で活用できるよう引き続きブラッシュアップします。

コンサルティング

今後中途採用をする上での見るべきポイントや新卒採用との違いを分かりやすく説明していただきありがとうございました。実践で活かしていきます。

金融

面接官が生き生きとするという点は基本なことだけど改めて重要性に気づきました。これまで自己流で面接を行っており、行動特性と価値観とを織り交ぜて判断基準としておりました。しかし、限られた時間で成果を得るために確認したいことを絞り込む、ということも必要だと分かりました。

商社

実際に演習をやる時間を多く設けて頂いていたので、とても納得感のあるものになりました。すぐに実践できるものもありますので、明日から是非活用させて頂きます。ありがとうございました。

電子機器

ロールプレイから詳しく具体的にフィードバックを頂けたのが大変ありがたかったです。

通販

当初長いと思っていたがロールプレイ、フィードバックが充実していたので適切だった。経験者採用が増えており、社内面接官教育が必要と考えていた。本日の資料を参考に検討したい。

商社

募集要項によってコンピテンシ-を明確にして面接に臨むことの重要性が分かりました。

介護

ロールプレイでそれぞれのテーブルにファシリデータの方がついて頂けたのが良かったです。

製薬

初めて採用をやっている私にもとても分かりやすい研修でとても役に立ちました。

保険

ロープレが一番実践に近く勉強になりました。アドバイスも頂けたので役立てそうです。今後、使えそうなワードも聞けたのでさっそく使ってみます。中途採用のセミナーがなかなかないので、今日のセミナーは大変役立てそうです。

アウトソーシング

テンポのよい進め方で分かりやすかった。有意義なヒントをたくさんいただけて役に立った。また参加させていただきたいです。

金融

面接に関する知識の点と点がつながって線になりました。(一連の流れがわかりました。)ありがとうございました。

化粧品

開催概要

主催

日本エス・エイチ・エル株式会社

開催日時

開催日程はお問い合わせください

講師一覧

※当日の担当講師は予告なく変更する場合があります。

対象者

企業の人事・採用・育成業務に従事されている方(同業者、学校法人、個人の方はお申込できません)

定員

各回16名(先着順受付)
開催人数に満たない場合、セミナーを中止させていただく場合があります。
開催中止の際は、5営業日前までにご連絡いたします。

参加費

各回参加者1名様につき30,000円(消費税等別)

お支払い方法

セミナー終了後、当社他サービスの利用料金と併せて請求させていただきます。

※振込手数料は貴社ご負担にてお願いいたします。

お申し込み方法

フォームよりお申し込みください。お申し込み受付後、原則2営業日以内に受付完了のメールをお送りいたします。

申込日程の変更及びキャンセルについては、5営業日前17時 までにご連絡ください。

それ以降は下記のキャンセル料を申し受けます。予めご了承ください。

5営業日前17時から1営業日前17時まで

半額

1営業日前17時以降から当日

全額

※お申込みいただきました場合には上記キャンセルポリシーを承諾したものとみなします。

お申し込み期限

セミナー開催日の5営業日前16時

お問い合わせ

日本エス・エイチ・エル株式会社 セミナー事務局
Eメール training@shl.co.jp

お問い合わせフォーム

お問い合わせ

ご不明な点がございましたら、担当コンサルタントまたは「お問い合わせ」よりお気軽にご連絡ください。

公開型(オンデマンド)トレーニング

面接官セミナー 中途基礎編 オンデマンド

中途採用における面接の基礎知識・スキルを身につけられる、動画視聴型のセミナーです。

セミナー満足度

4.8 / 5.00

star

このような方にオススメ

中途採用応募者の能力を客観的に評価したい

中途採用面接をしたことが無い、もしくは我流のため、基礎からしっかり理解したい

「中途採用面接」と「新卒採用面接」の違いを理解したい

セミナーのご紹介(動画)

3つの特徴

1

中途採用面接の基礎知識と、評価の実践的な ノウハウを動画で学べるプログラム

「講義(面接基礎知識)」+「実践(面接映像評価)」により、中途採用ならではという点も含めて、面接スキルを身につけることができます。 中途採用の面接を初めて担当される方や、面接の基礎を改めて確認したい方に最適な内容です。

2

中途採用の面接映像を観ながら評価を体験

中途採用面接の映像を観ながら、実際に評価を体験していただきます。その後、評価のポイントや面接官の質問の意図などを解説した動画を視聴することで、注目すべき応募者の言動や、話題の掘り下げ方を具体的に学ぶことができます。

3

自分のペースで学習可能

パソコン、タブレット、スマートフォンでの視聴に対応しており、受講期間中はいつでも、何度でも視聴が可能なため、自分のペースで学習することが可能です。

プログラム

(受講時間の目安:100分)

1.はじめに
サンプル視聴

・動画の概要

2.面接の役割
サンプル視聴

・面接の2つの役割

3.「評価」の観点
サンプル視聴

・「評価」の観点
・「評価」の観点(戦力性)
・「評価」の観点(同化性)

4.面接の種類

・面接の種類
・バイオグラフィカル面接
・コンピテンシー面接

5.面接の全体像

・面接の全体像
・面接における留意点

6.バイオグラフィカル面接

・バイオグラフィカル面接

7.コンピテンシー面接(流れ、および事前準備)

・コンピテンシー面接の流れ
・コンピテンシーの理解
・事前情報の活用

8.コンピテンシー面接(情報収集)

・有効な質問
・掘り下げる質問
・避けるべき質問

9.コンピテンシー面接(評価)

・評価の4つのステップ
・記録の取り方
・評価の仕方

10.映像評価演習(進め方)

・映像評価演習の進め方
・「募集要項」の確認
・評価シートの使い方
・職務経歴書から質問を考える
・職務経歴書から質問を考える(解説)

11.映像評価演習(面接映像)

・中途採用応募者の面接映像を観ながら評価を体験

12.映像評価演習(解説映像)

・中途採用応募者の面接映像を振り返りつつ、「評価のポイント」や「質問の意図」等を解説

13.おわりに

・おわりに

セミナー概要

主催

日本エス・エイチ・エル株式会社

対象者

企業の人事・採用・育成業務に従事されている方(同業者、学校法人、個人の方はお申込できません)

受講費

受講者1名様につき5,000円(消費税等別)

※「受講人数無制限」の年間契約プランもございます。詳しくは、担当コンサルタントまでお問い合わせください。

受講期間

受講用URLメールの到着日から3週間

お申し込み方法

フォームよりお申込みください。お申し込み受付後、原則2営業日以内に受講用URLとログインID、及びログインパスワードの設定方法を記載したメールをお送りします。

※届かない場合は、事務局までお問い合わせください。

お支払い方法

受講用URL等を記載したメール送信後、当社他サービスの利用料金と併せて請求させていただきます。
※振込手数料は貴社ご負担にてお願いいたします。

動作環境

OSとブラウザ

Windows

OS

Windows 10、11

ブラウザ

Microsoft Edge(最新版)、 FireFox(最新版)、Google Chrome(最新版)

Mac

OS

MacOS High Sierra 10.13 以降

ブラウザ

Safari(最新版)

iPhone/iPad

OS

iOS 14.0 以降 / iPadOS 14.0 以降

ブラウザ

Safari(最新版)

Android

OS

Android 8.0 以降

ブラウザ

Google Chrome(最新版)

注意事項

  • ・ブラウザのJavaScript、Cookie、SSLの設定が有効である必要があります。
  • ・セキュリティソフトウェアまたは、アンチウイルスソフトウェアのセキュリティ機能によっては正しく視聴出来ない場合があります。
  • ・株式会社プロシーズが提供するeラーニングシステム「LearningWare」を使用します。

注意事項

・1つのログインIDで、同時に複数の端末で視聴することはできません。

・ログインIDやパスワードの共有、第三者への譲渡を禁止します。また、セミナーの録画・録音、転載、第三者への公開等は固くお断りいたします。

・利用可能期間中にコンテンツの受講が完結しなかった場合や、サービスの利用が無かった場合にも、利用期間の延長や返金は行いません。

お問い合わせ

日本エス・エイチ・エル株式会社 セミナー事務局
Eメール training@shl.co.jp

お問い合わせフォーム

お申し込み・お問い合わせ

今すぐお申し込みしたい方は「お申し込み」よりご連絡ください。
またご不明な点がございましたら、担当コンサルタントまたは「お問い合わせ」よりお気軽にご連絡ください。

公開型(オンデマンド)トレーニング

面接官セミナー リスクチェック編 オンデマンド

採用応募者の「対人関係面のリスク」を面接で評価する方法を学びます。

このような方にオススメ

入社後、周囲とトラブルを起こしてしまう社員がいる

応募者が持つリスクを採用前に確認したい

面接でリスクを見極める際の評価の観点を知りたい

3つの特徴

1

採用応募者の「リスク評価」に特化したプログラム

面接で確認できる「対人関係面のリスク」を評価するノウハウを講義と演習を通して学びます。リスクチェックのための面接の進め方、質問による掘り下げ方、評価の観点など、実例を交えて詳しく解説します。

2

面接映像で評価を体験

面接官と応募者による面接映像を視聴しながら、実際に評価を体験していただきます。その後、評価のポイントを解説した動画や評価シートの記入例を確認することで、注目すべき応募者の言動や評価の仕方をより具体的に理解することができます。

3

すきま時間で学習可能

単元ごとに動画が細かく分かれているため、すきま時間で受講することができます。パソコン、タブレット、スマートフォンでの視聴に対応しており、受講期間中はいつでも、何度でも視聴可能です。

セミナーのご紹介(動画)

プログラム

(受講時間の目安:105分)

1.はじめに
サンプル視聴

・セミナーの概要とゴールイメージ

2.本セミナーで扱うリスク項目
サンプル視聴

・本セミナーで扱うリスク項目

・評価する上での留意点

3.望ましい面接の流れ

・面接の流れ

・話題の掘り下げ方

・掘り下げ方の具体例

・実例から学ぶ 実際にあった面接のやり取り①

4.評価の仕方

・リスク項目と行動例

・実例から学ぶ 実際にあった面接のやり取り②

・応募者が使う”言葉”にも注目する

5.面接映像の視聴

・面接映像を視聴して評価のポイントを学ぶ

6.映像評価演習

・評価シートの構成と使い方

・面接映像を観ながら実際に評価を行う

7.映像評価演習 解説

・映像を振り返りつつ、評価につながる言動やポイントを解説

8.逆面接とは

・逆面接の実施例

・実例から学ぶ 実際にあった逆面接のやり取り

・逆面接で表出しやすいリスク項目

9.まとめ

・セミナーのまとめ・ポイント

セミナー概要

主催

日本エス・エイチ・エル株式会社

対象者

企業の人事・採用・育成業務に従事されている方(同業者、学校法人、個人の方はお申込できません)

受講費

受講者1名様につき5,000円(消費税等別)

※「受講人数無制限」の年間契約プランもございます。詳しくは、担当コンサルタントまでお問い合わせください。

受講期間

受講用URLメールの到着日から3週間

お申し込み方法

フォームよりお申込みください。お申し込み受付後、原則2営業日以内に受講用URLとログインID、及びログインパスワードの設定方法を記載したメールをお送りします。

※届かない場合は、事務局までお問い合わせください。

お支払い方法

受講用URL等を記載したメール送信後、当社他サービスの利用料金と併せて請求させていただきます。
※振込手数料は貴社ご負担にてお願いいたします。

動作環境

OSとブラウザ

Windows

OS

Windows 10、11

ブラウザ

Microsoft Edge(最新版)、 FireFox(最新版)、Google Chrome(最新版)

Mac

OS

MacOS High Sierra 10.13 以降

ブラウザ

Safari(最新版)

iPhone/iPad

OS

iOS 14.0 以降 / iPadOS 14.0 以降

ブラウザ

Safari(最新版)

Android

OS

Android 8.0 以降

ブラウザ

Google Chrome(最新版)

注意事項

  • ・ブラウザのJavaScript、Cookie、SSLの設定が有効である必要があります。
  • ・セキュリティソフトウェアまたは、アンチウイルスソフトウェアのセキュリティ機能によっては正しく視聴出来ない場合があります。
  • ・株式会社プロシーズが提供するeラーニングシステム「LearningWare」を使用します。

注意事項

・1つのログインIDで、同時に複数の端末で視聴することはできません。

・ログインIDやパスワードの共有、第三者への譲渡を禁止します。また、セミナーの録画・録音、転載、第三者への公開等は固くお断りいたします。

・利用可能期間中にコンテンツの受講が完結しなかった場合や、サービスの利用が無かった場合にも、利用期間の延長や返金は行いません。

お問い合わせ

日本エス・エイチ・エル株式会社 セミナー事務局
Eメール training@shl.co.jp

お問い合わせフォーム

お申し込み・お問い合わせ

今すぐお申し込みしたい方は「お申し込み」よりご連絡ください。
またご不明な点がございましたら、担当コンサルタントまたは「お問い合わせ」よりお気軽にご連絡ください。

はじめに

Candidate Experienceは応募者/候補者体験と呼ばれ、採用プロセス全体を通じて感じる経験や印象のことを指します。企業の求人を見つける段階から、応募、面接、内定、さらには不合格になった場合の対応に至るまでのすべてのやり取りやプロセスを含みます。人材確保が厳しくなる中で、どの企業にとっても応募者体験の重要性は増しています。また、応募者は、Xなどをはじめ、さまざまなデジタルプラットフォームで自身の面接体験を共有しており、その発信の数は増えています。
SHLグループは、独自のAIを活用して応募者の公開レビューを収集し、40万件以上のテキストデータを分析しました。その調査結果から採用プロセスにおける応募者体験にフォーカスしたヒントをお伝えします。

応募者にとってポジティブ/ネガティブな体験とは?

40万件以上のテキストデータから、ポジティブまたはネガティブだった応募者体験が明らかになりました。それぞれ上位10個の体験は次のとおりです。

〇ポジティブ体験
  1. 面接官は職務要件に関連した質問をした。
  2. 面接官は会社について、またその一員として働くことがどのようなものかを話した。
  3. 面接の各段階が想定されたスケジュール内で実施された。
  4. 応募者は面接官に質問する機会があった。
  5. 採用担当者は、採用プロセスの段階について明確に説明していた。
  6. 面接官は学歴や職務経歴に関する質問をした。
  7. 応募者は採用プロセスでのパフォーマンスについてフィードバックを受けた。
  8. 採用担当者は対応が迅速で効率的だった。
  9. 採用担当者は仕事内容や役割の要件について十分な知識を持っていた。
  10. 面接官は、応募者の回答を引き出すために適切な問いかけとフォローアップの質問を行った。


×ネガティブ体験
  1. 採用担当者は失礼な態度をとり(素っ気ない、横柄、または友好的でない態度をとるなど)、やり取りの中で非プロフェッショナルな対応をした。
  2. 面接官は失礼な態度をとり(素っ気ない、横柄、または友好的でない態度をとるなど)、やり取りの中で非プロフェッショナルな対応をした。
  3. 採用担当者が応募者との連絡を突然断ち、コミュニケーションがなくなった。(いわゆる「ゴースティング」)
  4. 面接が直前にキャンセルされた、またはほとんど説明がなくキャンセルされた。
  5. 面接官が遅れて面接に参加した。
  6. 面接官が職務要件について十分な知識を持っていなかった。
  7. 採用担当者が、応募者に対して採用プロセスの進捗を適切に共有しなかった。
  8. 求人情報が誤解を招く内容だった、または実際の職務内容を正確に反映していなかった。
  9. 面接官が面接中に集中しておらず、注意が散漫だった。
  10. 面接官がウェブカメラをオフにしていた。

採用担当者が気を付けること

採用担当者は応募者が採用プロセスのすべての段階で最初に接触する人物であり、常に応募者に最新の情報を提供する責任があります。採用プロセス(求人票作成からお互いの期待の理解までを)について採用担当者と採用する現場のマネジャー間で強力なパートナーシップを築いてください。
職務要件はあるペースで変化します。現場は求める具体的な役割内容と理想的な人物像について最もよく理解しており、採用担当者が古い仮定を持ち続けると、応募者が辞退する原因となる可能性があります。
また、選考の各段階で、意思決定を行い応募者に伝えるためのスケジュールもすり合わせが必要です。コミュニケーションのタイミングやその方法になんらかの問題がある場合、詳細を検証して改善します。

以下の点を押さえましょう。

面接官が気を付けること

面接官は、従業員として、会社のブランドのアンバサダーであり、組織の文化や価値観を体現する人たちであるべきです。面接官のトレーニングにより、面接官が自信を持って一貫して面接に臨めることができます。採用基準を理解して面接官が適切に面接を行うことは当たり前と思うかもしれませんが、実際は注意点がいくつかあります。職務分析で特定された職務に関連する能力を理解し、適切な質問を投げかけて一定の基準で評価すること、またボディランゲージや積極的な傾聴などの態度などです。

以下の点を押さえましょう。

面接プロセスで気を付けること

採用プロセスでは、正確な職務内容や情報を提供すること、応募者に対して選考スケジュールを明確にすること、進捗状況を適宜共有すること、そしてフィードバックを提供することが欠かせません。

面接のプロセスでは以下の点を押さえましょう。

おわりに

この調査結果から、応募者体験は採用担当者と面接官の行動や態度が直結していることが分かりました。応募者の声の中には、「自社では当たり前に実施している/そんなことは起こりえない」と思うものもあるかもしれません。しかし、一定のスケジュールの中で行う新卒採用だけでなく、同時並行で行われるインターンシップや様々な部署でスピーディに随時進んでいく中途採用など、自社で行われる採用活動のあらゆるタッチポイントが応募者体験を形成する要素になっています。このことを改めて認識し、今回のコラムが採用に携わるすべての人が関わる採用活動の点検を行うヒントになれば幸いです。
講師派遣型トレーニング

講師派遣型トレーニング

お客様のご要望に合わせたプログラムで実施できるトレーニングです。

お客様のご要望に合わせた プログラム

お客様のご要望に合わせたプログラムで実施できるトレーニングです。
内容はお客様のニーズや業界に合わせて調整でき、実際の環境でのデモンストレーションや実践的な演習を行うことで、効率よくスキルを身につけることができます。

こんな時におすすめ

【面接】「自社の採用基準」をもとに、面接官の目線を揃える

一人一人の面接官のスキルを高めるとともに、「自社の採用基準」に基づいて判断基準のバラつきを改善し、評価の目線を整えるためのトレーニングです。

【その他選抜手法】グループ討議評価者の評価のバラつきを改善する

「行動」を評価する手法としてニーズが高まる「グループ討議」アセスメントについて、講義、演習を通じてグループ討議への理解を深めつつ、評価者としての目線を整えるためのトレーニングです。

【能力開発】自社社員の能力開発を効果的に行う

「パーソナリティ検査」結果の解釈理解を深めつつ、講義、演習を通じて、効果的な自己理解や部下育成を支援します。

サンプルプログラム:面接官トレーニング(半日開催)

時間テーマ主な内容
13:00~14:05基礎講義・面接の目的、面接官の役割について
・面接に向けた準備、面接の流れ
・有効な質問、避けるべき質問
・面接官の留意すべき点
14:05~15:05演習(1)・面接映像を使用した評価演習
15:05~16:50演習(2)・面接ロールプレイ演習「面接を体験する」
(複数回実施)
16:50~17:00総括・まとめ、質疑応答

お問い合わせ

講師派遣型トレーニングをご検討されている方は
担当コンサルタントまたは「お問い合わせ」よりお気軽にご連絡ください。

セミナー・イベント

2024年採用シンポジウム「新卒採用 各社の挑戦」開催報告

開催レポート

2024年6月27日、弊社主催の採用シンポジウム「新卒採用 各社の挑戦」(Zoomビデオウェビナー)が開催され、当日参加・アーカイブ視聴含め、800名を超える人事ご担当者にお申し込みいただきました。当日は、SMBC日興証券株式会社、住友商事株式会社、日本電気株式会社の3社の人事ご担当者にご登壇いただき、自社の人材獲得戦略の取り組みをご共有いただきました。※ 社名・部署名・役職等はシンポジウム開催当時のものです。

3名のパネリストの皆様には、まずそれぞれのお取り組みについてご講演いただき、その後休憩をはさみ、「インターンシップ」「コース別採用」「面接」という3つのテーマについてパネルディスカッションを行っていただきました。最後に視聴者から寄せられたご質問にご回答いただきました。

ウェビナー概要

急速に進化するテクノロジー、数年来続いたパンデミック、不安定な国際情勢など、ビジネス環境は不確実性にさらされています。組織と個人の関係性も大きく変わり、人材の流動性が高まる中、組織を維持発展させ成果を上げる人材の獲得は苛烈な環境にあります。 本シンポジウムでは、気鋭の採用担当者を招いて、このような環境下で臨んだ人材獲得活動の具体的な取り組み事例のご講演と、現状の課題や今後の展望についてのパネルディスカッションを行っています。 学生のキャリア観に寄り添った配属先決め採用、ジョブ型採用などの昨今の状況を反映した新たな取り組みから、多くの企業で課題として挙がる採用基準の見直しや面接官トレーニングまで、様々なテーマについて各社からお話をいただき、大変貴重なウェビナーとなりました。 パネルディスカッション冒頭では、視聴者の皆さまに採用に関するアンケートにお答えいただき、現在の内定受諾率や来期に向けた課題が明らかになりました。ありがとうございました。こちらについては、コラム「最新調査!2026卒採用の3つの課題と対応のヒント」にてご確認いただけます。

こんな方におすすめ

デジタル人材の獲得・育成施策について検討している
未経験者でもデジタル人材のポテンシャルを確認できる方法を知りたい
デジタル人材獲得・育成におけるアセスメントデータ活用法を知りたい

ゲスト講演・パネルディスカッション

吉原 淳一郎 氏

SMBC日興証券株式会社
人事部 第一人事課 採用担当リーダー

佐々木 亮 氏

住友商事株式会社
HR企画戦略部 フューチャータレントアクイジションチーム チーム長

松尾 敬信 氏

日本電気株式会社
人材組織開発統括部 プロフェッショナル

3名の採用担当者による新卒採用の取り組み事例をご紹介いただきます。広報活動や選考、インターンシップ、採用基準作成、来期への展望など、幅広いテーマでご講演いただきます。またパネルディスカッションでは、採用活動全般の課題や今後の展望について議論すると共に、視聴者の皆様からのご質問に各パネリストがご回答いただいております。

採用シンポジウム 「新卒採用 各社の挑戦」 視聴者アンケート

アンケート結果

シンポジウム後の満足度調査では、今回の採用シンポジウム「新卒採用 各社の挑戦」について、満足度が95.9%でした。
皆さまに有益な情報を提供する機会となったようで何よりです。

アンケート結果

参加者のご感想

採用担当者である視聴者の方々からの具体的なご感想も多数いただきました。
貴重なご意見を頂き、ありがとうございました。今後のイベント開催等で参考にさせていただきます。

日本を代表する企業の採用に関わる部分を知れてよかったです。
今後の参考にしたいと思います。
採用にもブランディングが必要と感じました。

業界:メーカー

3社の採用施策に関する具体的なお話しをお聴きして、大変参考になりました。
ありがとうございました。

業界:商社

各社、選考から内定までの取り組みをお伺いで貴弊社にも取り入れられるものがあれば取り入れたいと思いました。
パネルデスカッションでの内容か大変興味深かったです。

業界:航空・運輸

貴重なお話をありがとうございました。
他社事例を伺うことでより採用動向のデータに納得感が湧きました。

業界:メーカー(電気・電子・機械)

本日はありがとうございました。もう少しQ&Aの時間が長ければよかったと思いました。
後日ご回答いただけるとのことでしたので、参考にさせていただきたいです。

業界:不動産・建設・土木・設備

非常に参考になるお話をありがとうございました。
また第2回を実施していただきたいです。

業界:通信・IT

インタビュー記事

6月27日に開催されました「採用シンポジウム『新卒採用 各社の挑戦』」のご講演の内容は、インタビュー記事として掲載させていただきました。詳細は下記をご覧ください。
人事担当に聞く!タレントマネジメントの実際

プログラム

14: 00

開会

14 : 05

ゲスト講演「新卒採用 各社の挑戦」
吉原 淳一郎 氏(SMBC日興証券株式会社)
佐々木 亮 氏(住友商事株式会社)
松尾 敬信 氏(日本電気株式会社)

15: 00

休憩

15: 05

パネルディスカッション
吉原 淳一郎 氏(SMBC日興証券株式会社)
佐々木 亮 氏(住友商事株式会社)
松尾 敬信 氏(日本電気株式会社)
【モデレータ】
横山 武史 (日本エス・エイチ・エル株式会社 HRコンサルティング2課)

16:30

閉会

現在受付中のセミナー・イベント情報

日本エス・エイチ・エルではタレントマネジメントや人材採用に関する様々なセミナー・イベント・勉強会をご用意しています。

開催中のセミナー一覧をみる

「就職プロセス調査」(リクルート就職みらい研究所実施)によると、2024年3月1日時点の就職内定率は40.3%で前年から10.0ポイント増えているとのことで、採用選考の早期化が日経新聞で指摘されていました。ただ内定率が4割といっても、完全に採用が終わっている企業は僅かで、多くは4月以降も引き続き選考がおこなわれます。
本コラムは、採用選考における適性検査の活用をテーマとします。適性検査の主な活用場面は選考初期のスクリーニングと面接の二つ。今回は面接での活用ポイントに絞ってご紹介します。

初期の面接で合否に悩んだ場合、合否判断の参考資料にする

書類選考と適性検査を経て行う初期の面接では、多くの応募者を選考しなくてはならないため、多くの面接官を動員する必要があります。必ずしも訓練され経験豊富な面接官だけで運営することはできないため、面接を初めて行う新任の人事担当や面接に慣れていない現場社員にも面接をやってもらうことになります。
企業や仕事に対する理解度、志望動機、能力や適性のばらつきが大きい大量の応募者を面接スキルのばらつきが大きい多くの面接官で対応しなければならないのです。

面接官が明確な根拠と自信を持って合否判定できる場合はその判定を重視すべきです。しかし、合否判断に悩む場合、判定の根拠が不明確な場合は、採用担当者が判定に介入し意思決定をサポートしてください。その際に参考にする情報は今までの選考で収集してきた情報です。これら情報の中で適性検査は最も網羅的に仕事や組織への適性を捉えることができます。面接での掘り下げが不十分だった点を補填したり、特定の要件について複数の人を比較したりすることで、より深い評価が可能となります。

採用要件と照らし合わせる

自社の採用要件に合致する適性検査の尺度を見つけ、その尺度に注目してください。
※自社の採用要件を定義していない場合は採用要件定義の資料をご一読ください。

採用要件に合致する適性検査の尺度得点を合否判定の参考にします。合否ラインを何点とするかは、採用方針や倍率によって異なります。一つの考え方を以下に示します。

・「良い人であれば次の選考に上げる」という方針の場合
偏差値60以上(パーセンタイル84以上、標準点8以上)を合格とします。適性検査結果から採用要件に対する合致度が平均よりも明らかに高いと推測されます。次の選考でより詳細に確認してください。

・「合否判断に悩んだ応募者は次の選考に上げる」という方針の場合
偏差値40以上(パーセンタイル17以上、標準点4点以上)を合格とします。適性検査結果から採用要件に対する合致度が平均よりも明らかに低いとは言えないと推測されます。次の選考でより詳細に確認してください。

汎用的なモデルを参照する

適性検査で測定される汎用的なモデルを参照することも可能です。
当社の適性検査OPQは様々な企業の人材要件定義結果をもとに「マネジメント資質」「営業適性」「エンジニア適性」「管理部門への適性」等を一般モデルとして予測できます。
「自社にとっての要件」ではなく「一般的に○○職に向いている人」「一般的に幹部候補生としてのポテンシャルが高い人」という観点で適性検査を利用したい場合は、汎用モデルをお勧めします。

適性検査を面接で活用するメリット

二つのメリットがあります。妥当性と標準性です。
適切に開発され、研究を重ねている適性検査には妥当性(予測力)があります。また、面接と適性検査のように複数のアセスメント手法を組み合わせると、さらに妥当性の向上が期待できます。
標準性とは母集団に対する受検者の位置を正しく把握できる性質のこと。自社の応募者と比較するだけでなく、一般集団と比較してどの水準であるかを判断できます。

今回ご紹介した活用方法はあくまでも一例です。この他にも様々な活用方法がございますので、興味のある方は無料のダウンロード資料「面接官のための適性検査読み解きハンドブック」をご覧ください。

コロナ禍を経て、「はたらく」ことの意味合いが大きく変わってきました。社会全体で人手不足が深刻化しており、生産性の向上と新たな成長分野への人材移動を促す政策が取られています。
個人の視点では、キャリア自律やリスキリングというキーワードに代表されるように、キャリア形成は従来の企業主導から、個人が積極的に開発していくものへと変わっています。この傾向により、人材の流動化が一段と高まるでしょう。

一方、企業側も副業・兼業を奨励し、多様な経験から得た知恵を活用しようとする取り組みや社内労働市場(タレントマーケットプレイス)の構築などのように、人事戦略の柔軟性を増しています。同時に、人材の獲得方法についても多様化しており、新卒者だけでなく既卒者の採用にも力を入れる企業や、コア業務を外部人材に委託することで専門知識を活用する企業が増えています。こうした取り組みが、企業と従業員の関係性に大きな変化をもたらしています。

今後は、企業と従業員の結びつきが以前よりも柔軟なものになると考えられます。さらには、プロジェクトごとにチームが形成され、その後解散するような柔軟な組織スタイルも生まれる可能性があります。

採用選考への影響

こうした変化は、採用選考にどのような影響を及ぼすのでしょうか。
従来、長期雇用・長期育成を前提とした新卒採用では、カルチャーフィットが重要でした。企業の文化に合致し、長期的に貢献できる人材を見極めるために、面接中心の選考手法が用いられてきました。組織の柔軟性が増し、人材の流動性が高まった場合においても、企業は独自性のあるパーパスによって人材を惹きつける必要があります。「パーパスを共有できるのか」という観点における適合度については、これからも重要で在り続けるでしょう。

より重要になってくるのは能力の見極めです。プロジェクト単位でプロを雇って、完了したら解散するような組織の採用選考では、能力がより一層重要になります。ジョブ型雇用の進展により、成果を評価しやすく、求められる能力も明確になっています。ただし、経験がある人材は競争が激しいため、新たな方法で能力を評価する必要があります。未経験でも適性があり、成果を出せる人材を見つけることが求められます。

その一つの方法が「ワークサンプルテスト」です。業務を模した状況を設定し、実際の振る舞いを評価する手法です。この方法を新卒採用に取り入れる企業事例をご紹介します。

ワークサンプルテストの導入事例

この会社の採用選考の特色は次の3点です。

・5つの選考ステップの中で、通常の面接(面接官が質問し、応募者が回答する)は、最終選考の最後の5分のみ。
・その他の選考手法は全てワークサンプルテスト。
・随所に選考のフィードバックが行われる。

具体的な選考ステップと実施内容は、次の通りです。

1次選考:Webテスト
エントリーした後に、知的能力3科目(言語、計数、英語)とパーソナリティの計4科目のWebテストが行われます。約1時間弱の時間で実施され、知識を問うような問題ではなく、短い時間で多くの問題に取り組む能力が試されます。

合格通知と共に、知的能力テストの結果に関するフィードバックも提供されます。例えば計数テストでは、次のようなコメントがあります。
「計数理解テストでは、基本的な計算能力はもちろんのこと、求められている解答を得るために最も効率的な作業手順を案出する能力が求められています。あなたは、短い時間で多くの数的処理を行う力がありますが、ケアレスミスや思い違いで回答してしまう傾向があります。冷静に問題の意味を読み取り、計画を立ててから必要な作業を行うように心掛けるとよいでしょう。」
応募者は選考を通じて自分の能力に関する理解が深まる仕掛けとなっている点が、応募者の惹きつけも意識していることが伺えます。

2次選考:インバスケット演習
インバスケット演習とは、デスクワーカーの情報把握や業務計画、分析・意思決定に関する能力を測定するために開発されたワークサンプルテストの一種です。通常、管理職の登用試験などで使用されることが多いアセスメント手法です。
この演習では、入社直後や異動直後のように、大量の情報に埋もれる中で、素早く情報把握をし、優先順位を付けながら業務計画を立てて、妥当な意思決定をできるかどうかをシミュレートする内容であり、実践的な業務環境での対応力を効果的な測定する手法となっています。

3次選考:模擬会議(グループディスカッション)
一般的に、グループディスカッションと聞くと、1つのテーマに基づいてグループで議論する手法を想像されることが多いですが、この選考ではまったく異なるアプローチが取られています。

具体的には、実際の会議と同じように10数ページに及ぶ会議資料が準備されます。約1時間後の会議終了時までに、事業上重要な意思決定を行うことを目標として、利害関係が対立する他の参加者と議論する場面が再現され、その中でどのような言動を取るかを評価されます。
この選考についても、合格通知と共にフィードバックが提供されます。例えば、次のようなコメントです。「根拠を述べながら自分の意見をはっきり主張し、グループとしての合意形成を図る行動が多く見られた。一方で、他者の発言機会を奪うような場面が見られた。」

こうしたアプローチによって、参加者は自身のコミュニケーションスキルやリーダーシップ能力を客観的に評価する機会を得ることができます。これによって、選考の透明性が高まり、応募者の成長につながるようなプロセスとなっています。

4次選考:ファクトファインディング演習
ファクトファインディング演習とは、情報収集能力を評価するための演習です。この演習は、顧客からのクレーム対応を行うなどの状況を想定し、アセッサーが演じる情報提供者に対して様々な角度で質問を投げかけ、情報を収集し、妥当な解決策を考えることが求められます。情報がまったく提供されていない状態から、何が起きているのか、どのような手段が取れるのか、それらの解決策がもたらす影響や効果などについて、包括的に情報を収集する能力を試されます。

最終選考:逆面接+通常面接
逆面接とは、特定の設定の中で応募者が面接官に向けて質問を行う面接手法を指します。この企業では、「自分が就職する先として妥当かどうかを判断するために取材を行う」という設定を与えていました。4次選考と同じような情報収集の能力把握も行いますが、質問に対して厳しい切り返しを行うことで、プレッシャーがかかる状況に置き、対応力も評価します。

選考全般を概観すると、1次選考のWebテストを除き、次のような業務場面を切り出して選考している様子が見てとれます。
2次選考:新しい環境での情報把握の素早さ及び段取り能力
3次選考:集団で議論し、プロジェクトをリードしていく時のコミュニケーション能力
4次選考:曖昧な環境における情報収集と解決能力
5次選考:上位者からの厳しい対応を受けた時の対処能力

おわりに

実は、ご紹介した事例は約20年前に筆者自身が経験した日本エス・エイチ・エルの新卒採用選考です。当時はベンチャーブームであり、奇をてらった様々な選考手法が取り入れられていましたが、当社の採用選考はひときわはっきりと記憶に残っています。選考プロセスを通じて、コンサルタントの職務に対する理解が深まり、自身の能力発揮方法や個性の活かし方を実感する貴重な機会でした。

今後の人手不足の社会の中では、選び・選ばれる採用活動が求められます。相互理解が深まるような選考プロセスを実現する企業の採用ブランドが上がり、求職者からの人気を集めるのではないでしょうか。皆さまの組織ならではの採用活動を検討するヒントになれば幸いです。

ハイブリッドな働き方や組織と個人の関係性の変容など、昨今の労働環境の変化を背景に新入社員のオンボーディングプロセスがますます重要になっています。入社前の内定期間から入社後の研修期間、そして配属先で組織に定着し戦力化するまで、様々な工夫によりオンボーディングプロセスを成功に導くことが可能です。今回は、新卒採用者を前提に適性検査を活用したオンボーディングについてご紹介します。

オンボーディングとは

新入社員が円滑に組織に定着し、早期に戦力化するための一連のプロセスをオンボーディングと呼びます。オンボーディング施策は、入社前から始めることもあります。
施策に含めるべき重要な点は以下3つです。

1.働くための様々なルール、ツール、風土を伝える
組織にはフォーマル/インフォーマルなルールや文化があります。研修やOJTを通じてしっかり新入社員に伝えましょう。
2.人間関係の構築を支援する
配属先の上司や育成担当などに新入社員の情報を伝えて、その人に合った支援を行いましょう。メンターをつけてきちんと学び質問できる機会を提供することも重要です。
3.目標やマイルストーンを共有する
新入社員が目指すべき目標を具体的に示します。目標への道筋をスモールステップに分けることで、新入社員が成長実感を得られやすいです。

個人の特徴をよく表す適性検査は、特に2、3において活用できます。

適性検査を活用したオンボーディング

適性検査を用いて、以下のような活用が可能です。個人の特徴を把握し、一人ひとりに寄り添ったオンボーディングが実現できます。

1.配置配属:
受け入れ先の上司や先輩のタイプ、具体的な職務内容と新入社員の適性検査結果を照らし合わせ、人事が配属先を決めることができます。

2.新入社員の指導/育成:
上司や育成担当が新入社員の適性検査結果を読み解くことで、新入社員の強みやつまずきやすいポイントなどを把握することができ、個々人に合わせた指導や育成が可能になります。

3.上司・育成担当の自己理解:
上司や育成担当が自分自身の適性検査結果を見て自己理解を深めることで、自分とは異なる新入社員の特徴を受けとめ、尊重する姿勢を促します。

おわりに

オンボーディングの成功は、組織と新入社員の双方の利益につながります。適性検査も含め、選考や研修時に収集した情報を適切に活用することで、一人ひとりの特徴に基づく効果的な受け入れが可能です。適性検査の活用の詳細については「早期戦力化を促すオンボーディングハンドブック」をぜひご参照ください。

はじめに

いまや転職が当たり前の選択肢となり、人材の流動性はますます高くなっています。日本の多くの企業は毎年の新卒採用で一定の労働力を確保している状況が続いていますが、事業の変化などを背景にキャリア採用もかつてないほど活発になっています。今回は、なかなか確立されないキャリア採用におけるオンボーディングについて考察します。

キャリア採用のオンボーディングにおける問題点

新卒採用至上主義の多くの日本企業では、学生を入社前の内定期間から入社後の研修期間を経て組織に定着・戦力化するまで、細やかに支援する体制が脈々と培われてきました。一方で、オンボーディングと呼ばれるこの一連のプロセスは、近年拡大し続けるキャリア採用ではうまく機能していない、あるいはないに等しいケースが散見されます。
受け入れる現場の人材不足がひっ迫しており、即戦力の補充として入社する背景や、キャリア採用者=ビジネスマンとしてトレーニング済みの自律的な人という無意識の期待などが一因と考えられます。その結果、まともなオンボーディングが行われず、ひいてはキャリア採用者の早期離職につながるケースがあります。

オンボーディング:8つのヒント

今回は、「日本におけるキャリア採用者」という対象を念頭に、Harvard Business Reviewの記事に大幅な意訳と加筆をし、オンボーディングにおけるヒントを8つにまとめてご紹介します。

1. 採用者にとってよいキャリアになることを意識する
定着するもしないもその人次第という態度ではなく、入社して就く仕事がその人にとって「よいキャリア」となるよう組織が後押しすることが肝要です。「よいキャリア」とは将来への希望を与え、自分に価値があると感じさせるものです。時に、与える仕事が採用者にとっては単調な仕事と思われることも、組織が長期的な視点でキャリアを描いていることを採用者にも伝えることで、早期離職を防ぎます。

2.入社前から入社後に働くイメージを持ってもらい、良い関係を築く
採用選考の段階で、実際の面接前に模擬面接を行ったり、職場見学などを通じて応募者に働くイメージを持たせるとよいでしょう。例えば、多様性を謳っていても、働いている人が日本人ばかり、男性ばかりの職場では、入社しても自分に居場所がないと思う応募者もいるかもしれません。ほかにも、自分以外にキャリア採用者がいない、若手がいない、子育てしている社員がいない、など色々な意味で「自分のような人がいない」ということは、採用者にとって自分は歓迎されないかもしれない、と思わせる可能性があります。

3.初日の受入れが大事
新しい職場に入るのは少なからず不安になるものです。しかし、新しく入社するキャリア採用者は働く準備ができており、自分でなんとかできると勘違いされることが多くあります。実際そういう人もいますが、そのように扱われると会社から支援されていないと感じられ、退職につながるケースもあります。第一印象は採用者の定着にとても重要です。初日に同僚や上司、サポートスタッフやその上司への紹介をきちんと行い、受け入れましょう。

4.メンターをつける
キャリア採用者は仕事のスキルとともにインフォーマルな職場の文化を学ぶ必要があります。これを偶然に任せると、ある人は運よく学んで先輩に育てられていき、その他の人は機会を逃して苦しむことになります。苦戦している人は怠けている、あるいは能力がないなどとみなされる傾向にありますが、単に物事を理解する支援が不足しているだけかもしれません。メンターをつけてきちんと学べる機会を作りましょう。

5.職場のルールを明確に伝える
すべての職場には期待される行動について、フォーマルなルールとインフォーマルなルールがあります。多くの人は周囲を伺いながらこれらのルールを発見し、学んでいきます。職場の上司にとっては自明のことであっても、キャリア採用者にとってはよく理解できないこともあるかもしれません。

6.キャリア採用者が気軽に質問できる文化を作る
キャリア採用者は、失敗を恐れて質問したり助けを求めたりすることを時にためらうことがあります。組織に新しく入った人が質問をすることは普通のことであり生産的であることを、しっかり伝えてください。


7.職場以外の生活を理解する
新たに入社したキャリア採用者は、育児をしている、誰かを介護している、遠くから通勤している、あるいは学校に通っているかもしれません。上司や同僚は、彼らの生活が自分の生活とは大きく異なる可能性を認識してください。彼らの複雑な日常生活をしっかり理解することで、仕事上良くないと誤認していた行動を理解することができるかもしれません。

8.すべての人に尊厳と敬意を持つ雰囲気づくり
職場の中に嫌がらせのような行動を行う人がいるかもしれませんが、上司は毅然とした対応を取らなければなりません。相互の敬意の欠如や不適切な言動が職場で許容されると、全体の士気や生産性が低下し、結果離職につながります。給与、シフトや勤務時間、仕事の割り当てなどの基本的な要素における人種や性別の格差にも注意を払うべきです。上司や同僚は、さまざまなバックグラウンドを持つキャリア採用者との間に安定した尊敬の念を持った関係を築くことが重要です。人種やジェンダーを含め、公正な職場を作り上げることは、すべての人が尊厳と敬意をもって扱われる雰囲気づくりに寄与し、生産性を高めます。

おわりに

新卒採用では十分対応できているが、キャリア採用ではここまでやっていない、という企業もあるかもしれません。新卒採用者とキャリア採用者は職歴の違いはあれど、組織の新人であることに変わりありません。オンボーディングの重要性を軽視することで、労力をかけて獲得した貴重な人材を失うのはあまりにももったいないです。採用は人材の獲得がゴールではありません。組織に定着し、その人の能力が最大限発揮されたときに、真の成功と言えます。上記をヒントに改めて自社のキャリア採用におけるオンボーディングを点検し、必要に応じて改善をはかってみてください。