面接は、適合度、資格、潜在的な貢献度を評価し、適切な人材を見つけるための入り口です。しかし、採用プロセスの他の部分とは異なり、一貫性、正確性、公平性に対する厳密さに欠けていることがよくあります。今こそ、それが変わる時です。 本コラムではSHLグループのブログ記事をご紹介します。

良いチーム作りは良い面接から始まる

効果的な人材獲得戦略では、面接はサイロ化され、トレーニング、ツール、測定への投資がほとんど行われないことがあります。面接は測定が難しい人間同士のやりとりと見なされているため(面接の ROI を測定している組織は半数未満)、またほとんどの人が自分は「人柄を判断するのが得意」だと考えており、面接を透明性が高い、データに基づいた科学的な評価手法にする方法をほとんど検討していないためです。

米国労働省は、不適切な採用により、企業は従業員の初年度収入の 30 パーセントを失う可能性があると推定しており、最初の採用で適切に採用を行うことが重要であり、面接は以下のような理由から、依然として選考プロセスの基礎となっています。
  1. 候補者の適合度: 面接は、候補者の資格、文化的適合度、コミュニケーション能力を評価する機会となります。
  2. 意思決定ツール: 面接により、採用担当者は認知テストや技術テストなどの定量的評価を補完する定性的な洞察を得ることができます。
  3. 候補者エンゲージメント: 面接により、候補者は組織と役割について知ることができます。候補者が入社するかどうかの決定に影響を与えます。

貴社の面接は採否の決定に役立っていますか、それとも悪影響を与えていますか?

ほとんどの組織は、面接とアセスメントを別のものとして考えています。しかし、真実は、面接はアセスメントです。そのようになっていない場合、採用プロセスに不必要なリスクをもたらすことになります。

面接がうまくいっていると思う方は、ぜひ以下の点を検討してください。
「面接は完全なブラックボックスです。何が質問されているのか、何が話されているのか全く分かりません。実際の記録も残っていません。」 (大手米国銀行の採用責任者)

面接をアセスメントとして扱うと何が起こるでしょうか?

面接は、他の採用アセスメントと同様に構造化され予測的なものとすることが可能です。企業が面接にアセスメントの科学を適用した場合に起こることは、以下の通りです。

おわりに

面接が採用プロセスの中核をなす場合、面接は他のアセスメントと同様に厳格で予測的である必要があります。構造化された科学的根拠に基づく面接は、採用の精度を向上させるだけでなく、プロセス全体をより公平で効率的、そして候補者フレンドリーにします。

貴社では面接を本当にアセスメントとして扱っていますか? そうでないなら、今こそ始める時です。

この「人事コンサルタントの視点」コラムでも客観的な面接については繰り返し取り上げてきましたが、SHLグループは2025年2月5日、新たな面接ソリューション、スマートインタビュープロフェッショナルをリリースしました。科学的な面接を一層推し進めるソリューションです。カスタマイズ可能な面接ガイド、構造化面接を支援する採点ツールやプロンプト、AIトランスクリプトと要約、スケジュール調整を容易にする仕組み、そして面接官の分析、被面接者向けのサーベイ、この二つを組み合わせた全体分析まで行うことが可能です。本ソリューションをリリースに先んじて導入いただいた企業では、分析を活用して面接の実践を改善し、競争優位性を得ています。日本語でのサービス展開は準備中ですが、ご興味をお持ちの方がいらっしゃいましたらぜひご連絡ください。

従業員はあらゆる組織の生命線ですが、2025年は「リベンジ退職」がトレンドになると予測されています。¹「リベンジ退職」とは職場で評価されない、燃え尽き症候群、職場へのエンゲージメントの低下などのネガティブな経験に反応して従業員が仕事を辞める傾向です。多くの業界で人材不足が依然として蔓延し、採用とスキルアップのコストが増加する中、従業員の定着は今年すでに多くの組織にとって重要な優先事項となっています。リベンジ退職のリスクを最小限に抑えるために、人事は何ができるでしょうか。

本コラムでは、従業員エンゲージメントに着目し、SHLグループのブログ記事から従業員エンゲージメントで得られるメリットとエンゲージメントを維持する方法を抜粋してご紹介します。

従業員エンゲージメントの主なメリット

エンゲージメントの高い従業員とは、勤務先の会社を大切にし、社会全体の利益のためにパフォーマンスを発揮する意欲が強く、仕事と職場の両方に献身的な従業員のことです。エンゲージメントの高い従業員はどのような貢献をしてくれるのでしょうか。
  1. 欠勤率の減少と定着率の向上
  2. エンゲージメントは、従業員の定着率と出勤率に大きな影響を与えます。エンゲージメントの高い従業員は、会社に留まる可能性が 31% 高く、期待を上回る可能性も 31% 高くなります。²

  3. 生産性と収益性の向上
  4. 従業員のエンゲージメントが高い場合、生産性と収益性が大幅に向上します。最近の労働力レポート³ によると、従業員のエンゲージメントが高い企業は、エンゲージメントが低い企業に比べて収益性が 23% 高く、販売生産性レベルが 18% 高くなります。

  5. 顧客ロイヤルティと満足度の向上
  6. 従業員のエンゲージメントは、顧客体験に直接影響します。顧客対応を行う企業は、チームのエンゲージメントが高い場合、顧客ロイヤルティ(忠誠心)とエンゲージメントが 10% 増加すると報告しています。顧客は、単に形式的に仕事をこなしているベンダーと比較して、自分の仕事に心から自信を持っているベンダーのエネルギー、情熱、熱意をすぐに感じ取ることができます。

    エンゲージメントの低下による経済的影響は、エンゲージメントの低下が世界経済に約 8.9兆ドルの損失をもたらし、世界の GDPの9%を占める³ことを示しています。

従業員エンゲージメントを育む戦略

  1. モチベーションリソースを理解する
  2. 従業員のパフォーマンスの原動力を理解することで、これらの動機をチームや組織の目標に合致させる適切なプロセスを設計・構築できます。これにより、優秀な人材が自分にとって重要な領域で報酬や評価を受けられるようになります。モチベーションリソースを理解することは、採用から後継者計画まで、従業員のライフサイクル全体にわたる意思決定の役に立ちます。

  3. マネジャーに焦点を当てる
  4. マネジャーはエンゲージメントスコアの変動の 70% を占める可能性があり、マネジャー自身のエンゲージメントが高いと、部下のエンゲージメントも高くなる可能性が高いのです。歴史的に、優れたマネジャーのスキルは「ソフトスキル」と捉えられてきました。現在「チームの一体感を促す」や「難しい決定を下す」などのスキルを定量化して測定できるようになっています。これらのスキルは技術的なスキルと共にマネジャーの全体的なスキルセットの重要な部分を形成しています。不適切なマネジャーに遭遇した人なら誰でも知っているように、技術的なスキルのみで昇進させると、マネジャーのスキルセットに大きなギャップが生じることがよくあります。スキルと行動を包括的に把握するための適切なツールを用意することで、チームのエンゲージメントを高めることができる適切なマネジャーとリーダーの採用と育成が可能になります。

  5. 人材を育成する
  6. 10 人中 7 人が、学習によって組織とのつながりの感覚が向上すると回答しています。人材の既存のスキルを把握し、スキルの強みとギャップを見つけることは、ほんの始まりにすぎません。このデータを使用すれば、適切なスキル開発のツールとリソースに投資し、従業員が自らの学習の旅を進められるよう支援することができます。
    人事部門のリーダーは社内異動を推進しますが、成長だけでは十分ではありません。従業員はキャリアアップを望み、成長が認められることを望んでいます。キャリアパスをマッピングし、部門間の社内異動をシンプルにすることで、人材を高く評価し、ポテンシャルの発揮を支援していることを示すことができます。これにより、従業員は組織に長く留まり、組織の支持者になるように動機付けられます。

  7. エンゲージメントの測定と維持
  8. エンゲージメント戦略の有効性を確保するには、エンゲージメントレベルを定期的に測定して評価することが重要です。定期的な調査を実施し、生産性指標を分析し、離職率を監視することで、エンゲージメント施策の影響について貴重な洞察を得ることができます。

おわりに

2025 年に向けて、従業員エンゲージメントの重要性はいくら強調してもし過ぎることはありません。エンゲージメントは、組織に利益をもたらす具体的な行動になります。これらの戦略を実行し、前向きな職場環境の構築に重点を置くことで、組織は生産性の向上、従業員の定着率の向上、顧客満足度の向上など、従業員のエンゲージメントが高いことから得られる数多くのメリットを享受できます。

¹‘Revenge Quitting’: 4 Tips To Curb The 2025 Trend At Work ²Gartner HR Research Finds Only 31% of Employees Report They Are Engaged, Enthusiastic and Energized by Their Work ³From Suffering to Thriving

マシュー・ベネット
2024/11/26

SHLのサイエンスチームがユニバーサル・コンピテンシー・フレームワークに直接準拠した測定フレームワークであるApta(特許取得済み)を作成してから10年以上経ちました。

UCFは、職場での人々の行動と成功の可能性を理解するための基礎を提供する、エビデンスに基づくコンピテンシーフレームワークです。長年にわたり、Aptaは多くのカスタム製品や標準製品で使用され、職位や業界、国を問わず、最も才能がある最適な候補者を見つけるのに役立ってきました。Aptaは、SHLがクライアントに強力でカスタマイズ可能なソリューションを提供できるようにするための大きな一歩でしたが、私たちはそこで止まりませんでした。

2年前、Aptaの進化形である、UCFの最も狭いレベルである96のスキルすべてを測定するグローバルスキルアセスメント(GSA)が持つ無限の可能性について、ブログ記事( https://www.shl.com/resources/by-type/blog/2022/global-skills-assessment-15-minutes-unlimited-possibilities/ )を書きました。
この間、サイエンスチームはGSAに関する多くの活動に懸命に取り組んでおり、GSAを数多くの場所で実装し、新しく魅力的な使用場面を発見してきました。このブログ記事では、私たちが行った活動を要約し、GSAの現状と、スキルベースの組織が人材戦略の価値を最大化する上でGSAがどのように役立つかをご紹介します。

GSAは非常に汎用性の高いアセスメントです。これにより、クライアントは人材育成の取り組みにデータ主導のアプローチを採用でき、以下のことが可能になります。

GSAは、SHLの様々な標準サービスに含まれており、その中にはジョブフォーカスアセスメント(JFA)シリーズも含まれています。また、SHLのタレントマネジメントサービスの重要な要素です。タレントマネジメントをサポートし、個人が現在の職務以外で持っている可能性のあるスキルに光を当てます。

GSAは、組織の労働力に関するより深いインサイト(知見)を解き放つ鍵であり、企業が既存の従業員の価値を最大限に高め、新しい役割に適した候補者を特定できるようにします。
SHLが最新のタレントマネジメントソリューションにGSAを採用するのに忙しくしている間、サイエンスチームは舞台裏で懸命に働いていました。そして、GSAが英国心理学会*によって認定されて登録テストのステータスを付与されたこと、南アフリカ保健専門職評議会によって認定されたことを嬉しく思います。これらの認定が得られたことは、GSAの背後にある科学の質の高さを表しています。

SHLは、GSAに関して、今後も新しく革新的で影響力が大きい使用場面を見つけていきます。次の4年間もよろしくお願いいたします。

*英国心理学会は、最もよく使用されているGSAの英語版(国際版)を認定しています。SHLは、他の言語バージョンでも同じ基準を満たすように、厳格な翻訳およびローカライゼーションプロセスを実施しています。

10年前、Aptaを利用し、パーソナリティからコンピテンシーを予測するのではなく、コンピテンシーを直接測定するアセスメントUCA(ユニバーサル・コンピテンシー・アセスメント)が登場しました。近年の「スキル」への関心への高まりを受け、SHLのサイエンスチームは調査研究の結果、UCAをGSA(グローバル・スキル・アセスメント)という名称に改めました。

日本エス・エイチ・エルではまだ取り扱っておりませんが、ご案内できるように準備を進めております。

人材の確保がより困難になっていく中で、2025年はどのようなことに取り組むべきでしょうか。まずは人材が組織に対して何を期待しているかを把握することから始めましょう。SHLグループのebookを抜粋してご紹介します。

1. 継続的な成長ができる:キャリア開発が鍵

特に、現在労働人口の半数以上を占めるミレニアル世代とZ世代の間で、ジョブホッピングが増加しています。しかし、ジョブホッピングが楽しいからではありません。労働者の約4分の1が、キャリアアップの機会が見いだせないために退職すると答えている一方で、83%は積極的に昇進を求めています。多くの従業員は、明確な将来性があれば、現在の組織にとどまることを好みます。また、社員が昇進だけを追い求めるのではなく、組織内での横方向の異動を希望する傾向が強まっています。
今日の従業員は、成長、発展、新しいスキルの習得を熱望しており、現在の職務にそのような機会がなければ、他を探します。企業が優秀な人材を確保するためには、明確なキャリアパスを作り、継続的なスキルアップと能力開発の機会に投資する必要があります。

まず、社員の長期的なスキル(適応力、問題解決力、協調性など)を理解することから始め、そのインサイトを活用して能力開発計画を立案します。単に昇進のためだけではなく、社員が自分のポテンシャルを認められ、育まれていると感じられる職場を作ります。明確な成長経路を提示し、従業員一人ひとりの将来に投資することで、組織は長期的な忠誠心を築き、優秀な人材がいなくなるリスクを減らすことができるのです。

2. 人間性が評価される:AIにはないスキルがある

AIや自動化が職場で顕著になるにつれ、従業員は人間特有のスキル(共感力、創造力、適応力、批判的思考力)を評価されることを強く望むようになっています。AIはデータ分析や自動化を簡単にこなしますが、イノベーションを推進し、コラボレーションを促進し、最終的に組織文化を構築するのは行動的なスキルです。他者とつながり、批判的に考え、変化に適応する能力は、テクノロジーでは真似のできない紛れもない人間の強みです。
従業員は、職場が進化する中でも、自分のポテンシャルが認められ、育まれ、個人と組織の成功の原動力となるヒューマン・スキルの開発に対する支援を求めています。

AI化が進む職場で、より人間中心の役割につきたいというニーズを満たすためには、組織は従業員の行動スキルと将来のポテンシャルをより深く理解する必要があります。単に現在の能力に基づいて人材と仕事をマッチングさせるだけにとどまりません。各個人の成長を予測し、変化に機敏に対応することを含みます。組織が従業員の強みと能力開発領域を明確に特定できれば、配置配属や能力開発について客観的で公平なデータに基づいた意思決定を行うことができます。
また、客観的な人材アセスメントによって、社員が気づいていない貴重なスキルを発見し、本人へ伝えることが可能です。例えば、「私たちは、あなたのこのようなスキルを見て、Xの役割への昇進を支援するためにこのスキルを伸ばしたいと考えています」といったオープンなコミュニケーションは、従業員とそのキャリアパスに対する真のコミットメントを示し、信頼を育むことにつながります。

3. 公正さの可視化:意思決定のプロセスを信頼する

公正さは今や単なる組織の理想ではなく、従業員の期待の中核となっています。多くの従業員にとって、信頼は透明性から生まれます。従業員は、人材がどのように決定されるかを知り、そのプロセスが公正で客観的であることを確信したいのです。従業員は、企業がDEIの取り組みにおいて、実際に測定可能な成果を示すこと、「有言実行」を期待しています。企業が声明を出すだけでなく、公正さを意思決定や職場文化に深く根付かせることで、信頼を築くことができます。

人材に関する意思決定の基準や手順について透明性を提供し、組織のあらゆる行動において公平性と公正性を可視化することが求められています。例えば、採用においては、職務に関連した基準に基づく客観的なアセスメント、構造化された面接、偏見を減らすための多様な採用担当者の起用などが含まれます。スキルベースの採用は、従来の資格ではなく、職務に関連する能力に焦点を当て、より幅広い人材に目を向けることできるようになります。候補者にとっても、過去の実績だけでなく今現在の職務に何をもたらすかが評価されるため、これまでアクセスできなかった職務への道を切り拓く助けになります。

従業員は常に適応が求められる状態にあり、1つの変化が完全に起こる前に次の変化がやってくることが多いです。変化は単に早く起こっているだけでなく、終わりが見えず、継続的に起こっているのです。その影響は明らかで、最近の調査では、どの人事リーダーも、従業員が変化に対して疲弊していると報告しています。また、変化の渦中にサポートが得られていないと感じたまま放置された従業員は、安定性を求めて他の職場を探す可能性が54%高くなるという調査結果もあります。また、留まる人々も、しばしば自分自身がやる気を失い、燃え尽き症候群の危険にさらされ、ついていくのに必死であると感じています。そのため、従業員が変化の流れに巻き込まれるのではなく、職場環境をコントロールできていると感じるためには、サポート、透明性、そして本当の意味での主体性が不可欠です。

組織は、従業員が変化の時代にサポートされていると感じられるような環境を整え、単に移行を管理するのではなく、適応できるようにしなければなりません。
まずは、変革を推進する人々が他者を指導できるスキルを持っているかどうかを検討します。SHLの最新リサーチでは、変革を成功させるために不可欠なスキルとして、「人のやる気を引き出し、力を与える」、「合意を得る」、「共感を示す」といった資質が挙げられています。これらの資質は、従業員が変革に投資し、変革を通じて互いに支え合うことを奨励する文化を育むことにつながります。
これらのスキルをアセスメントすることで、組織は、スキルの開発や強化が必要なのはどこかを判断し、レジリエンス(回復力)とアジリティ(敏捷性)を強化するための支援体制を整えることができます。積極的なアプローチをとることで、組織は、変化を受け入れる準備の整った人材を育成することができるのです。

5. 未来に向けて備えさせる:AIとともに進化する

AIは仕事を大きく変えつつあり、従業員はAIを活用するためのトレーニングやサポートを組織に期待しています。実際、リーダーの66%がAIのスキルを持つ候補者を好み、71%がAIに堪能であれば経験の浅い候補者でも採用したいと回答しています。労働者側を見てみると、知識労働者の75%がすでにAIを業務で使用しています。にもかかわらず、現在AIリテラシーに関するトレーニングを行っている企業は38%に過ぎません。役割の進化や新たな責任の発生に伴い、期待とトレーニングの不整合はリスクをもたらします。特にキャリアの浅い従業員にとって、AIへ習熟することは成長機会の拡大を意味し、リーダーの4分の3以上が、AIに習熟したキャリアの浅い人材は、より大きな責任を与えられる可能性が高いと回答しています。AIの役割が拡大し続ける中、従業員のサポート、スキル開発、役割への適応の必要性はかつてないほど重要になっています。   AIは一部の仕事を容易にする一方で、新たな複雑さをもたらしています。LinkedInの調査によると、米国で最も急成長している職種の68%近くは、20年前には存在しなかったものです。実際、これらの進化する役割に必要なスキルは、主にAIによって、2030年までに68%変化する可能性があります。 このような新しい環境で成功するためには、従業員が責任を持って生成AIツールを使用するための明確なトレーニングが必要です。適切な指導がなければ、これらの強力なツールが誤って使用され、非効率的な、あるいは有害な結果につながる可能性があります。AIツールとトレーニングの両方に投資することで、組織は従業員が機敏で適切な生産性を維持できるようになります。企業にとって、AIの利点は生産性だけにとどまりません。チームを鼓舞し、今後の仕事に備えさせることでもあるのです。

5. 未来に向けて備えさせる:AIとともに進化する

AIは仕事を大きく変えつつあり、従業員はAIを活用するためのトレーニングやサポートを組織に期待しています。実際、リーダーの66%がAIのスキルを持つ候補者を好み、71%がAIに堪能であれば経験の浅い候補者でも採用したいと回答しています。労働者側を見てみると、知識労働者の75%がすでにAIを業務で使用しています。にもかかわらず、現在AIリテラシーに関するトレーニングを行っている企業は38%に過ぎません。役割の進化や新たな責任の発生に伴い、期待とトレーニングの不整合はリスクをもたらします。特にキャリアの浅い従業員にとって、AIへ習熟することは成長機会の拡大を意味し、リーダーの4分の3以上が、AIに習熟したキャリアの浅い人材は、より大きな責任を与えられる可能性が高いと回答しています。AIの役割が拡大し続ける中、従業員のサポート、スキル開発、役割への適応の必要性はかつてないほど重要になっています。

  AIは一部の仕事を容易にする一方で、新たな複雑さをもたらしています。LinkedInの調査によると、米国で最も急成長している職種の68%近くは、20年前には存在しなかったものです。実際、これらの進化する役割に必要なスキルは、主にAIによって、2030年までに68%変化する可能性があります。
このような新しい環境で成功するためには、従業員が責任を持って生成AIツールを使用するための明確なトレーニングが必要です。適切な指導がなければ、これらの強力なツールが誤って使用され、非効率的な、あるいは有害な結果につながる可能性があります。AIツールとトレーニングの両方に投資することで、組織は従業員が機敏で適切な生産性を維持できるようになります。企業にとって、AIの利点は生産性だけにとどまりません。チームを鼓舞し、今後の仕事に備えさせることでもあるのです。

マネジャーはもはや単なる監督者ではありません。チームの成功、従業員のエンゲージメント、ビジネス成果の原動力であり、優れたマネジャーの特定と育成は一層複雑なものになっています。適切な人材に投資できているでしょうか?どのようなスキルと行動を優先すべきでしょうか?マネジャーの成功のポテンシャルを測定する準備はできていますか?

ニーナ・ミュア
2024/10/23

最近のSHLレポートで、優れた管理職は従来のコンピテンシーにとどまらないことが明らかになりました。より柔軟でハイブリッドな分散型労働環境への移行により、マネジャーは部門横断的なチームワークに優れ、共感とインクルーシブな姿勢を持ってリーダーシップを発揮する必要があります。人材、目的、利益のバランスをとる能力は、優秀なリーダーと他のリーダーを区別するものであり、マネジャー採用の重要な検討事項です。
成功しているマネジャーは、変化を混乱と捉えるのではなく、チーム戦略を革新し、改善する機会と捉えます。チームメンバーが評価されていると感じ、各自がユニークな視点を提供できるインクルーシブな環境を作ることを優先します。強力で機敏なチームづくりに重点を置くことで、ビジネス成果が向上するだけでなく、レジリエンス(回復力)と継続的な改善をする文化も育まれます。

多くのマネジャーは、技術力や個人のパフォーマンスに基づいて選ばれますが、これらの強みは必ずしも人の管理をする職務での成功を予測するものではありません。採用担当者は、プレイヤーとしての高いパフォーマンスと他者を管理する能力を同一視することがよくありますが、必要なスキルは根本的に異なります。マネジャーの人を管理するスキルの価値を評価し、マネジャーはプレイヤーへの単なる「アドオン」ではないことを従業員に示すことは、組織がこの変化を受け入れるのに役立ちます。
成功につながるスキルに基づいてマネジャーの役​​割を設計することから始めると良いでしょう。これは、組織に特有の優先事項や目標と一致している必要があります。次のステップは、候補者の過去の業績だけでなく、現在のスキル、行動、将来のポテンシャルも評価することです。

マネジャーの成功につながるスキルを測定し、データに基づくマネジャーに関する知見を活用して人材戦略を推進することで、必要な能力に見合った人材を客観的に採用、育成、昇進させることができます。また、優先順位の変化に応じて強みと開発領域を把握し、適切な人材に適切な育成の取り組みを行い、彼らのリスキリングのポテンシャルを活用できるようになります。学習の俊敏性、フィードバックに対するオープンさ、新しい課題への適応力などの特性に焦点を当てることは、変化するビジネス環境で成功するための良い指標となります。

SHLは、毎年4500万件実施されるアセスメントで収集したデータを用いて、真に優れたマネジャーの特徴を把握しています。継続的に分析を行うことで最新のツールとマネジャーの採用基準を提供できるようにし、組織に長期的な影響を与える人材を見つけるお手伝いをしています。

原文はこちらです。
https://www.shl.com/resources/by-type/blog/2024/mastering-the-manager-hiring-maze/

本文冒頭で登場するSHLの調査レポートでは、2020年から2023年にかけて受検した、様々な業界・地域の約9300名のマネジャー職のアセスメント結果より、近年のマネジャーの特徴を明らかにしています。ご興味がございましたら、以下よりご覧ください。

https://www.shl.com/solutions/talent-acquisition/manager/#report

優秀な若手人材をめぐる今日の熾烈な競争市場では、大卒者はありふれたキャリア開発では満足できなくなっています。彼らは単なる給料以上のものを求めており、将来への投資、キャリアアップの明確な道筋、そして有意義な能力開発の機会を切望しています。

サム・ホワイトマン
2024/10/17

一般的な研修プログラムの時代は終わりました。大卒者の能力を真に刺激し開発するには、人材データに基づいて、より的を絞ったアプローチをとることが必要です。このアプローチは、キャリアの初期段階にある人材にとってより重要です。なぜなら、組織はZ世代の強みを活かすことに苦労し、彼らの価値を過小評価し、成功につながる重要な強み、能力開発領域、モチベーションを特定するのが難しい場合があるためです。

このような背景から、SHLはオーストラリアの若手人材市場においてDevelopment Beyond Learning(DBL)と分析パートナーシップを結びました。

SHLとDBLの協力により、オーストラリアの大卒者市場を牽引するエンドツーエンドのソリューションが誕生しました。このパートナーシップは単なる協働にとどまらず、今後の大卒者採用とスキル開発に対するビジョンを表しています。予測力のある分析と科学的に的を絞った能力開発プログラムを組み合わせることで、組織は大卒者の期待に応えるだけでなく、それを上回ることができるでしょう。

SHLの産業組織心理学リーダーとDBLの学習設計の専門家が協力し、SHLの行動アセスメントで測定された96のスキルを、40のDBL学習モジュールに紐づけました。若手人材のスキルを測定することで、彼らのスキル、将来への準備状況、組織で成功を牽引するポテンシャルについてのインサイト(知見)が得られます。重要なスキルに基づいた公正で正確な意思決定をすることで、採用において適切な決定を下すことができるようになります。

そして、これらのスキルを学習モジュールに紐づけることで、組織は採用プロセスで得た分析結果を再利用して、オンボーディングと育成を合理化できます。個人と集団のレベルで強みのスキルとギャップを特定することで、適切な場所、適切な人に投資することができ、最も効果のあるギャップに的を絞ることができます。

「SHLの96のスキルを当社のモジュールに紐づけることで、大卒者がDBで学んだことを応用し、職場でさらに成果を出すことを期待しています。」
DBLのANZ担当コマーシャルディレクター、マシュー・スティーン氏

SHLはこの他にも、SEEKおよびGrad Connectionとパートナーシップを結び、Top100 Future Leaders Programのアセスメント、ビデオ面接、分析を提供しています。また、様々な領域で英国とアイルランドの最優秀学部生を表彰するtargetjobs Undergraduate of the Year UKおよびGrad Ireland Undergraduate of the Yearの独占アセスメントパートナーも務めています。

原文はこちらです。
https://www.shl.com/resources/by-type/blog/2024/predictive-hiring-and-precise-development-a-pathway-to-graduate-success/

大卒者採用を成功させるために、予測力のある採用選考だけでなく、採用後の育成やキャリア開発まで一貫して支援するソリューションが必要だという点は、日本でも同様だとお感じになる方が多いのではないでしょうか。

Z世代とは、一般的に 1997 年から 2012 年の間に生まれた世代を指します。彼らが労働力の大部分を占めるようになると、職場に新しいスキルや視点をもたらします。Z世代について、怠惰である、対面でのやり取りを嫌がる、脆弱であるなどといったステレオタイプ(固定観念)をしばしば耳にします。しかし現実には、他の世代も慣習やそれまでの仕事のやり方に疑問を持ち、反発してきました。 Z世代も例外ではありません。本コラムでは、Z世代の強みとそれを組織が活かす方法について、SHLグループのブログ記事をご紹介します。


Z世代は仕事に関連するさまざまなスキルで高得点

世界中の76,000人のZ世代の求職者を分析した結果、対人スキル戦略的思考がZ世代の際立った強みであることが分かりました。対人スキルでは、特に多様な考え方を促す、他者と相談する、対人スタイルを順応させるなどの分野で高得点でした。戦略的思考では、批判的に評価する、戦略的なビジョンを検討する、改善を推進する、説得力のあるアイデアを生み出すなどの分野で高得点でした。

ハイブリッドワークが増加したことで、仕事の経験が少なくなり、同僚と対面で協力する機会も減りました。そのため、Z世代は他の世代からやや異質に感じられるような働き方を身につけています。加えてAI による大きな変革やスキルへのシフトも進行しており、組織は仕事や役割、そしてキャリアに対する考え方を変える必要があります。

他の世代と比較すると、Z世代はイニシアティブをとることに関連するスキルが最も優れています。つまり、彼らは追加の仕事を探し、積極的に新しい責任を引き受ける可能性が高いのです。また、コミュニケーションに関連するスキル、特に話された情報とその背後にある意味を理解する、他者に好印象を与えるという分野でも同様です。

Z世代が活躍できる職場環境

Z世代は、柔軟な働き方を普通のこととして期待するようになっているため、ワークライフバランスを維持することは重要です。リモートワーク、そして従来の 9 時 から5 時までの時間に縛られずに勤務ができることは、非常に高く評価されます。

次に、従業員が安心して意見を述べ、アイデアを共有し、建設的なフィードバックを受け取れるオープンな職場環境を整えることも有益です。Z世代は誠実さとオープンさを重視するため、双方向の対話と率直に話す機会を設けることは彼らと信頼関係を築く上で役立ちます。


イノベーションのために協力する: チームとテクノロジーの力

ソーシャルメディアの世界で育ったZ世代は、比較、競争、協力に慣れています。こうした特徴は、チームワークが重視され、知識が共有され、イノベーションが奨励される環境を整えることで、組織にとって有益なものになります。成果を認めて祝い、業績に基づく報奨をすることで、ハードワークを促しエンゲージメントを高めます。

デジタルファーストの世界では、Z世代は技術革新の推進、最新ツールの利用、AI の活用において有利な立場にいます。最新テクノロジーの活用は、Z世代のスキルを活用できるだけでなく、彼らにやる気と刺激を与え、ビジネスの生産性と効率の向上につながります。

Z世代へのエンパワーメント:将来の成功への鍵

Z世代は学習と自己啓発に熱心であるため、体系的な育成計画とトレーニングリソース、そして育成すべきスキルとその方法についての知見が重要です。これはZ世代の大きな意欲源の1つであるキャリアアップにもつながり、彼らが新しいスキルの習得と開発が組織内での昇進や成長にどのようにつながるかを明確に把握できるようになります。

おわりに

Z世代は将来の企業の成功に不可欠な存在です。適切な若手人材を採用し、その強みを活かして適切な方法で育成することが、成長を促進するために不可欠です。ステレオタイプによる誤解ではなく、スキルを正確に測定し、データに基づいて人材の特徴を把握することで、組織は従業員が活躍できる環境を構築することが可能になります。

SHLのインクルージョンへの取り組みの1つとして、一般的でない経験を持つ候補者に対しても平等な革新的なアセスメントをクライアントと共同で開発した事例をご紹介します。

エリック・ポップ
2024/8/29

本事例のクライアントは、ホームレス、不安定な家族構成、薬物乱用、搾取、投獄歴、障害などの困難な状況に陥っている人々に様々な行政サービスを提供しています。クライアントは、サービス対象者と同様の経験をうまく乗り越えた人を採用したいと考えていました。そのような経験をすることで、共感や変わろうとするモチベーションへの理解など、職務に関連するスキルや態度が育まれ、職務で高いパフォーマンスを発揮できるだろうと考えたためです。

人生経験や社会的アイデンティティから仕事のパフォーマンスを予測することは、新しい概念ではありません。個人の経歴が人々の仕事における違いを説明するという原則に基づいて構築されたバイオデータのアセスメントは、1900年代初頭から使用されてきました。ただし、歴史的にバイオデータのアセスメントは、一般的に肯定的とみなされる経験と肯定的とみなされるグループとの関わりに焦点を当ててきました。典型的な項目は以下の通りです。

しかし、今回の対象となる応募者層は一般的にこうした肯定的な経験を積むために必要なリソースがありませんでした。STEM(科学、技術、工学、数学)プログラムがある学校へ通うリソースが不足している場合、親があなたにSTEMへの関心を深めるように促すことはまずありません。それどころか、今回の対象層の多くは良くないグループとのつながりを強いられていました。
したがって、このプロジェクトの目標は、文化的にしばしば偏見の対象となるけれども仕事に関連したスキルを開発する機会となるだろう経験を活用し、仕事のパフォーマンスを予測するバイオデータ項目を特定することでした。同時に、より一般的な経験を通じて同じスキルを育んだ可能性のある人々を排除しないことも必要でした。

クライアント、対象となる経験を持つ現職者、SHLの三者がもつ、それぞれの知見とスキルを活用し、公平な競争の場を作ることができるアセスメントが実現しました。対象となる経験を持つ人と持たない人の間で平均得点に大きな差がないことが示されました。

現職者のプライバシーや尊厳、そして幸福を守ることに関係者全員が尽力したことで、現職者が自分の体験談を率直に語ってくれ、仕事に関連したスキルの開発、そして最終的にはアセスメントの開発そのものに有益な知見が得られました。科学的に厳密なプロセスで開発されたアセスメントによって、すべての候補者に対して平等に、仕事に関連したスキルを発揮する機会を提供できるようになりました。

最終的に、クライアントは一般的ではない背景を持つ人とより一般的な背景を持つ人が同等の得点をとることができ、職務パフォーマンスを予測できるアセスメントを手にすることができました。

このプロジェクトはSHLでの18年間で私が関わったプロジェクトの中で最も困難で最もやりがいのあるプロジェクトの1つだった、と言わざるを得ません。困難な人生経験を持つ人々に、その経験を通じて培ったスキルを活用して、就職活動において平等な機会を提供するためのアセスメントを開発するためにリソースを費やす組織の一員であることを嬉しく思います。

原文はこちらです。
https://www.shl.com/resources/by-type/blog/2024/helping-level-the-playing-field-developing-a-lived-experience-assessment/

科学的なアセスメントによってインクルージョンを実現した、非常に興味深い事例でした。

産業:テクノロジー、規模:2000名以上、地域:東南アジア

One Mount Groupは、以下の3つの主要製品を通じてバリューチェーン全体にわたるソリューションを提供するベトナム最大のテクノロジー企業です。

One Mountは競争優位性を維持すべく、事業を前進させるスキルを持つ人材を確保したいと考えていました。One Mountのタレントマネジメントおよび能力開発ダイレクターである Phi Thi My Hanh氏は次のように述べています。「One Mountは、会社の戦略を成功させるために大胆かつ断固とした行動をとることができる将来のリーダーたちを特定し、育成したいと考えていました。」

これを実現するためには、まずは従業員を評価し、最も高いポテンシャル(潜在能力)を持つ人材を特定する必要がありました。

これまで人材の評価は、年次業績報告、直属上司からのフィードバック、行動に関する選択式の質問などの主観的に行われていました。 Phi Thi My Hanh 氏は、人材を評価するには、より信頼性が高く、正確で、公平な方法が必要だと気が付きました。「測定の3つの柱であるコミットメント、能力、貢献は維持したいと考えていました。しかし測定の仕方については、より客観的でデータ主導のアプローチへの移行が必要でした」と彼女は述べています。

次に新しいアプローチを支援してくれる適切なパートナーを探しました。One Mountがパートナーの要件としたのは 以下の3点です。

  1. アセスメント結果の妥当性が検証されており、信頼性が高い
  2. 従業員向けの能力開発に関する知見とヒントがある
  3. 管理職と参加者の双方にとって使いやすいプラットフォームである

Phi Thi My Hanh氏は、SHLのハイポテンシャル人材ソリューションのデモを見て、3つの要件を十分に満たしており、将来のリーダーを正確かつ容易に特定できるようになると考えました。彼女は次のように述べています。「SHLは、組織全体の人材を迅速に評価し、個人やチーム全体のリーダーシップ能力に関する知見を即座に得る方法を示してくれました。」

One Mountは、上級職での成功を決定づけることが証明されている3つの重要な特性(アスピレーション、能力、エンゲージメント)を測定する簡単なSHLのアセスメントを既存の従業員と新規採用者に実施しました。そして従業員のうち50名が、最もポテンシャルが高く、One Mountがターゲットとしたリーダーのプロファイルを満たす適切なスキルを持つ人材として特定されました。

この50名には「Unlocking Potential Report(ポテンシャルを解き放つリポート)」が提供されました。このリポートは、個人の特徴に応じた知見を提供し、リーダーシップへの明確な道筋を持って彼ら自身が学習を管理する上で役に立ちます。

Phi Thi My Hanh氏のチームは、集団としてのインサイト(知見)と個人のリポートを活用することで、組織全体で最も注意を払うべき能力開発領域はどこかを把握することができ、育成に役立つ適切なプログラムに従業員をアサインすることもできました。

SHLインサイト
SHLのハイポテンシャル人材インサイトでハイポテンシャルと特定された人材は、経営幹部の地位を獲得する可能性が11倍高くなります。

Phi Thi My Hanh氏は、SHLがこのプログラムを展開したスピードと効率に感銘を受け、次のように述べています。「SHLが提供してくれたスケジュールとサポートに、本当に満足しています。」

このハイポテンシャル人材発掘の新たなアプローチに関する従業員への調査では、非常に肯定的な結果が得られました。80%以上が、個人リポートなどで得られる知見は将来高い職位に就きたいというアスピレーションを実現するためにとても参考になると回答しています。

本プログラムはOne Mountで初めて実施されたリーダーシッププログラムであったため、 SHLの高い専門性に満足しており、Phi Thi My Hanh氏は次のように振り返っています。「このプログラムはOne Mountにとって本当に前進です。将来のリーダーたちの成長を楽しみにしています。」

原文はこちらです。
Leading Technology Firm Develops Skills of Highest Potential Talent With SHL

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ガートナー¹によると、人事リーダーの76%が、今後1~2年以内に生成AIなどのAIソリューションを導入・実装しなければ組織として遅れをとることになる、と考えています。今回は、採用活動でAIを使用する際に検討すべき4つの点について解説します。

サラ・グティエレス 著
2024年6月13日

ChatGPTやその他の大規模言語モデルによって、AIアプリケーションは増加しました。採用プロセスを合理化・最適化すべく、より多くの企業がAI機能に投資すると予想されています。AIを活用することで、採用担当者がこれまでになく効果的かつ効率的に優秀な人材を特定し、惹き付け、維持できるようになるためです。しかし、採用におけるAIの使用の増加に対しては未だ恐怖があります²。

  1. 人口構成全体にわたる多様で代表的なデータを使用してAIを訓練し、バイアス(偏見)を軽減する
    AIベースのツールの導入を検討する際、過去のデータで訓練されたモデルのみを利用すると、作成者である人間のバイアスが本質的に含まれてしまうので、大きな問題が生じます。データ中心の考え方で作成されたソリューションを選択すれば、採用プロセスに組み込まれたAI採用ツールが誠実で信頼できるものだと自信を持つことができます。

  2. 透明性のあるAIモデルを採用する
    AIが下す決定に関する情報が限られている、ブラックボックスのようなモデルは避けてください。AIソリューションを評価する際は、透明性を優先し、意思決定について明確な説明を提供するソリューションを探してください。
    透明性に欠けるAIシステムは、潜在的に法的・倫理的リスク、評判上のリスクがあることに注意してください。AIビデオソフトウェアによって信頼できないと判断されたために仕事に就けなかった米国の男性が最近起こした集団訴訟は、説明責任の重要性を浮き彫りにしています³。

  3. 候補者体験が快適であること、AIの使用を明示していることを確認する
    候補者体験は、組織に迎え入れる候補者の質に大きな影響を与える可能性があります。候補者に、データがどのように使用され、採用決定にどのような影響を与えるかなど、AI採用ツールの使用に関する明確な情報を提供します。透明性と候補者の体験を優先することで、組織は評判を高め、優秀な人材を惹き付け、維持することができます。
    SHLの調査によると、候補者の42%が、面接中にネガティブな経験をしたために採用を辞退しています。企業の75%以上が、適切なスキルを持つ人材を見つけるのに苦労していることを考えると、これは本当に問題です⁴。

  4. AIについて学び、適応できるように教育と訓練に投資する
    将来にわたって事業が競争力を維持するためには、前向きな考え方を持ち、AIの新たなトレンドについて常に情報収集することが不可欠です。最新情報を学び、AIツールとプロセスについて深く理解することで、進化するAIの世界で組織を成功に導くことができます。
    AIを活用した選考ツールは、恐ろしく、不透明で、ブラックボックスである必要はありません。これらのツールを実装する際には、ベストプラクティスを採用し、多様なデータを使用してAIモデルを訓練し、ツールの提供事業者からAIによる予測について明確な説明を受け、教育に投資しましょう。そうすることで、偏見を軽減し、すべての候補者に公平な結果を保証し、関係者との信頼関係を構築し、法的・倫理的リスク、評判上のリスクを軽減することができます。

参考文献:
¹ https://www.gartner.com/en/human-resources/topics/artificial-intelligence-in-hr
² https://www.businessinsider.com/coffee-cup-test-fears-about-rise-of-ai-hiring-process-2023-9
³ https://www.computerworld.com/article/3698191/governments-worldwide-grapple-with-regulation-to-rein-in-ai-dangers.html
⁴ https://8573936.fs1.hubspotusercontent-na1.net/hubfs/8573936/Research/HCM/HR%20Tech%20Report%20Q1-2024.pdf

原文はこちらです。
https://www.shl.com/resources/by-type/blog/2024/ai-recruiting-4-considerations-when-using-ai-tools-in-your-hiring-process/

AIの活用が一層の広がりを見せようとしている今、SHLが以前から一貫して主張している注意点をまとめた記事でした。SHLグループは、アセスメントソリューションの科学的な頑健性、多様性・公平性・包摂性を重視し、誇りをもっています。