コラム

人事コンサルタントの視点

OPQを活用すべきリーダー育成3つの視点

はじめに

OPQは、1984年にSHLの創業者が開発したパーソナリティ検査です。職場での「よくとる行動」や「好みの行動スタイル」を明らかにするよう設計され、人材の特性を科学的に可視化します。開発以来40年以上、OPQは人材のポテンシャルを測定し、あらゆる人事戦略の施策に貢献してきました。今回は、多くの企業が取り組んでいる「リーダー育成」をテーマに、OPQが活用できる視点を3つご紹介します。

リーダーの能力開発

まずはリーダー自身の能力開発のためにOPQをどのように活用するか、解説します。 OPQは自身が認識する自分の行動のクセを可視化するツールです。OPQの結果リポートを受検者にフィードバックすることで、自分の行動のクセを認識します。受検者はリーダーや管理職としての役割期待と自身の特徴を照らし合わせて、リーダーとしての強み/弱みを認識します。求められる役割を果たすために活かせる自分の強みをより伸ばし、どうしても障壁になってしまう弱みはどのような方法でカバーできるか具体的なアクションプランを立てます。弱みのカバーとは、単に自分の苦手なことを克服することだけに焦点を当てず、あらゆる方法(上司や部下・同僚の協力を得る、得意な行動によって別の方法でカバーするなど)を検討します。自分の特徴や環境をふまえた具体的なアクションプランに落とし込めるとよいでしょう。 専門家によるフィードバックと対話も内省の機会として有用です。当社ではOPQを熟知したアセッサーによる個別フィードバックも行っています。

部下育成の補助ツール

リーダー自身の能力開発と同様に、部下育成のツールとしてもOPQは活用可能です。部下にOPQを受検してもらい、部下自身が認識する強み/弱みと担当する業務の役割期待とを照らし合わせながら、今後の能力開発ポイントを探っていきます。上司から見た一方的な部下の評価ではなく、部下自身が実感している自分の特徴を元に育成の視点を持つことで、納得感を持った能力開発プランの策定ができます。異動が頻繁に起こる組織でも、OPQによって部下の特徴が可視化されていれば部下の特徴を素早く把握し、適切なマネジメントを行える期待が高まります。リーダーにとって、OPQという共通言語を持つことは適切な部下育成を行う1つの有効な策といえます。

育成すべき人材の特定

リーダーと部下の当事者の支援だけでなく、組織としてもOPQの活用が可能です。 リーダーは組織目標を達成するために重要な人材です。OPQは、組織の成否を左右するリーダーとして、誰に投資すべきかの判断材料の一助となります。先述の通り、OPQはポテンシャルを測定するツールです。リーダーとして、またさらに上位職のリーダーとしてのポテンシャルをOPQから予測し、成功確率の高い人材を優先的に育成します。OPQは多言語で展開しているため、候補者が世界中にいても、母国語で受検して結果を同一基準で比較することが可能です。日本で新たにリリースしたInsight Platformでは、OPQに加えてコンテクストという経験サーベイの結果からリーダー候補者の可視化を支援しています。SHLグループの知見を活用し、ぜひ投資対効果の高いリーダー育成を進めてください。

おわりに

一口に「リーダー育成」と言っても、どの視点にフォーカスするかによってOPQの活用方法は変わります。共通するキーポイントは、人材特性を普遍的な項目で可視化するという点です。近年、人事施策において「可視化」や「データドリブン」という概念が広く浸透してきました。その中で、見えづらい人の特性を可視化できるOPQは、まさに最適なツールと言えるでしょう。OPQは多くの人事施策で活用できます。一見OPQとは結び付かない人事課題も実はOPQが役立つ場面があるかもしれません。ぜひ一度当社のコンサルタントにご相談ください。
水上 加奈子

このコラムの担当者

水上 加奈子

日本エス・エイチ・エル株式会社
マーケティング課 課長

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