サクセッションプランを実行していく上で社員の経験を棚卸したいと考えているのですが、どのように進めるのが良いか悩んでいます。進め方について教えて頂きたいです。
サクセッションプランを実行するためには、会社の事業戦略が明確で、そのために必要な人材戦略が紐づいていることが大切です。そのうえで、必要な人材要件を定義し、アセスメントを実施しサクセッションプランに参加させる人材を導き出すことになります。
社員の経験の棚卸は、サクセッションプランを成功させるための重要なステップであり、単にこれまでの経歴をなぞるだけでは意味がありません。社員がこれまでどのような業務を行いどのような役割を果たしてきたか、またその経験を通じて何を得て、自身の強みとなっているか、また弱みを自覚しどのように対処してきているかを把握することが必要です。
まずはサクセッションプランの目的に沿うように、社員のどのような情報を収集するかを明確にします。次はどのような方法で収集するかです。棚卸シートを準備し本人に自己申告させ、上司もふくめてヒアリングを行い、本人の業務経験から認識している強み、弱み、課題といった項目を把握します。
これらの情報をデータ化し整理し、可視化する。あわせてアセスメントを実施し、その結果も参考に分析・評価します。
最後に、情報をもとに育成・選抜プログラムを計画する。こうした流れでしょうか。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長