問題が発生すると中間管理職にしわ寄せが来ることがあまりに多いように思いますが、根本的な解決とは到底思えません。組織や人事はどのように問題発見をするとよいのでしょうか。
「管理職は罰ゲーム」に通じるものですね。まさに上と下とに挟まれて苦労する中間管理職の悲哀を感じます。
具体的な問題・課題についての質問ではないので一般論になってしまいますが、組織・人事が問題を根本から発見するにはどうしたらよいのでしょうか。
解決を急ぐあまり問題を表層的に捉え、対症療法に陥る傾向があると思いますので、まずは構造的な因果関係を徹底的に探って下さい。いわゆる、なぜなぜ5回ですね。
その問題についての情報収集を中間管理職だけに任せるのではなく、組織として行って下さい。現場社員だけでなく、若手、ベテラン、役員まで幅広くヒアリングして下さい。
「設計ミスなどはなく、現場の運営に問題がある」という思考を一度捨てて下さい。組織として業務分担の設定が適切なのか。役割と責任があいまいになっていないか。意思決定が上層部だけで行われ、中間管理職は指示を出すだけになっていないか。などです。
表面化している問題の背後にある構造的な原因を見抜く力、つまり問題発見力を組織的に高める必要があるでしょう。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長