プレイヤーとマネジャーとでは求められる能力が異なるかと思いますが、最も本質的な違いは何ですか?また、それはどのように鍛えられますか?
マネジャーは、チームや会社全体の目標達成に向けて“全体最適”を図る役割を担います。一方で、プレイヤーは個々の目標を自分の業務範囲で達成することが使命になります。立っている土俵がそもそも違います。
マネジメントの役割について学ぶなら、まずはミンツバーグの理論に目を通しておくと良いでしょう。自分自身、王道だと思い学んできたものですが、彼の提唱する10の役割をどのように実践へ落とし込むかがスタートラインになります。
今の業務、つまり与えられたミッションに置き換えて考え、10の役割を行動に移し、その行動を積み重ねることでチームは少しずつ進化していきます。
ここがマネジャーとしての腕の見せどころです。
どのように鍛えるかというと人それぞれでしょうが、まずは理屈を自分の頭で理解し、実際のマネジメント業務の中で何が機能し、何が機能しないのか、得手不得手はどこにあるのかを観察・記録することが大切です。理論と実践の両輪を回し、それを自分の中で体系化できれば、少なくとも“無能なマネジャー”にはならずに済むはずです。
逆に「なんとなく上手くやれている気がする」だけで走り続けると、マネジメントは低いレベルで停滞し、成果にもつながりません。
このコラムの担当者
三條 正樹
日本エス・エイチ・エル株式会社 取締役