新卒採用で学生レベルが落ちてきていると感じることが多々あります。しかし選考初期でWebテストでの合格ハードルを上げてしまうと、母集団が不足してしまう懸念があります。どのように対策をすればよいでしょうか。
学生の質については社会全体や貴社の求める基準、母集団形成は複数の要素があるので回答の範囲からは外します。
採用では何かを上下させれば、別の何かも上下します。
母集団の質を求めれば母集団の数は減ります。
母集団の質が低ければ数はいても内定者の質が下がるかもしれず、内定者の質が下がれば内定辞退は減ります。合わせて入社後のパフォーマンスが落ちる可能性が上がります。
このように、何かを変えると副作用のようにその後の結果が変わります。
この変化を小さくするには、採用そのものを相対評価から絶対評価に変えるべきです。
アルバイトなどの採用では如実に表れますが、集まった中からよい人を相対的に選ぼうとします。
自分は相対評価こそアセスメントの軸が壊れる最重要ポイントとしており、必ず絶対評価にしています。基準をクリアして必要人数を満たしたらアルバイトの募集を辞めてしまいますし、面接もしません。早い者順です。
これは新卒採用、中途採用も同様です。
基準を満たすかどうか、そこが最も重要なポイントで、曖昧であれば相対評価になってしまいます。経年で追うこともできません。
今回の質問の解決方法としては、まず採用を絶対評価にすること。
母集団が少ないのであれば、基準のランクを4段階くらいに分けて、上位3段階を説明会に呼び込んでください。数が多すぎるなら、上位2段階までとすれば済みます。過去の採用を振り返れば基準はできるでしょう。最低の基準を満たす3段階目でも母集団が不足するのであれば、広報を見直していけばよいと思います。
このコラムの担当者
三條 正樹
日本エス・エイチ・エル株式会社 取締役