配属は営業職と開発職に分かれていますが、総合職採用のため、面接官がどの学生も同じように評価しています。文系学生のほうが比較的「そつなく喋れる」ため、母集団形成に難航する理系・情報系学生の通過率が悪い状態です。
どの仕事でもコミュニケーション能力は必要だと主張する面接官(役員)に反対はしないものの、この状況をなんとかしなければなりません。
何かできることはあるでしょうか?
その採用方法で実際に成果が出ているのであれば、無理に変える必要はないと思います。
理系・情報系学生でなくても開発職が十分に回っているのであれば、それはそれで一つの完成形です。採用は「正解が一つ」ではなく、「機能しているかどうか」がすべてだからです。
一方で、「理系・情報系学生を長期的な経営戦略の中核人材として確保したい」という意図が明確にあるのであれば話は変わります。その場合、総合職採用の枠組みの中で期待するのは無理があり、開発職は開発職として別選考に切り出すべきでしょう。入り口を分けない限り、採れる人材も育つ人材も曖昧になります。
「上司側に高いコミュニケーション能力が必要」という主張自体には一理ありますが、面接で評価しているコミュニケーション能力は、あくまで対面コミュニケーションのごく一部にすぎません。
実務においては、チャットやメールで正確かつ十分な意思疎通が図れるのであれば、それで仕事は成立します。そう考えると、面接での受け答えの巧さを過度に重視する意味はありません。
特に注意すべきなのは、いわゆる「天才型」の人材です。
このタイプには、対話ベースのコミュニケーションを苦手とする人が一定数存在します。面接でのコミュニケーション能力を重視しすぎると、結果として最初から採用対象外にしてしまうことになります。
このコラムの担当者
三條 正樹
取締役