事例:DHLサプライチェーン 大卒採用
公開日:2011/11/30
このコーナーは、イギリスのSHLグループがお客様に向けて発信している様々な情報を日本語に翻訳してご紹介するものです。主にグループのネット配信「SHL Newsletter」や広報誌「SHL News」、HPプレスリリースなどから記事をピックアップしています。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。
今回は事例をご紹介します。
背景
DHLサプライチェーンは世界をリードするサプライチェーン・ソリューションを提供する会社で、その使命はただひとつ、「顧客の成功」です。
従業員数52万人を誇るドイツポストDHLグループに属する大手グローバル企業であり、世界で220以上の国と地域で操業しています。
チャレンジ
DHLは、大学新卒者採用育成プログラムのために、ヨーロッパ、中東、アフリカにまたがるオンライン応募・選抜プロセスを開発したいと考えていました。プログラムは18ヶ月にわたるもので、半年ずつ3つのオペレーショナル・マネジメント職に配属されます。配属は、ヘルスケア&テクノロジー、一般消費財、小売&ファッション、工業&自動車業界など多様なビジネス分野をさまざまに組み合わせて行われます。
解決策
新しい応募・選抜プロセスは2008年1月に稼動しました。大卒者は指定されたウェブサイトからオンラインで応募します。合格者はSHLの選抜ツールTalent Screenerに進み、続けて帰納的推理能力テストとOPQ32を受検します。最終段階のアセスメントセンターでは、コンピテンシー面接とグループ演習が実施されます。
結果
DHLサプライチェーンEMEAの大卒採用プログラム担当マネジャーであるアリソン・べンディング氏は次のように述べています。「SHLの専門性をうまく利用して適切なアセスメント・ツールの選択についてのアドバイスをもらうことによって、我々の新しいプロセスがベストの大卒人材を見分ける可能性が高まりました。将来のリーダーを潤沢に供給するためには、DHLでの成功に必要だとわかっているコンピテンシーに合った大卒者を選抜することが必須です。採用にかかる時間が減り、かつ、採用者のレベルも非常に高くなりました。」
世界最大規模の国際輸送物流グループであるDHLの大卒採用・育成プログラムをご紹介しました。選抜のステップや実施するツールの選択は決して奇をてらったものではなく、いわば基本に忠実な王道とみなせます。各ステップでの基準設定やオンライン化などの運用面の工夫により、いかにこれらを公正かつ効率的に実施できるかがポイントでしょうか。

このコラムの担当者
堀 博美
日本エス・エイチ・エル株式会社