チームビルディング
公開日:2009/03/10
このコーナーは、イギリスのSHLグループが季刊で配信している「SHL Global Newsletter」から記事をピックアップ、日本語に翻訳してご紹介するものです。海外の人事の現場でどんなことが話題になっているのか、人材マネジメントに関して海外企業はどんな取り組みをしているのかをお伝えすることで、皆さまのお役に立てればと願っております。
特に不況という変化の激しい不確実な時代、効果的なチームビルディングが組織の成功の鍵を握る。
持続的なチームインパクトをもたらすために、企業は素早く使用できる安価な実用ツールを必要としている。貴社のチームビルディングに役立ついくつかのヒントを挙げよう。
ダイナミックなチームとは、様々なパーソナリティやコンピテンシー、意欲、スキルを持つ人々から構成される。チームに対して各メンバーが異なる貢献をすることがポイントであり、その貢献のポテンシャルを予測するために、メンバーの強みと能力開発ニーズを評価することが重要である。 チームが継続的に成功する可能性を見極めるには、業務プロジェクトの各々の段階でチームの個々人がどのようなインパクトを与えるかを理解しなければならない。
高業績チームを築くためには、高価なチームビルディング研修や開発ワークショップを始める前に、適切な素材を持つことが重要である。多くの企業は以下の目的で安価なアセスメントツールをうまく使っている。
- チームの強みと弱みを発見する。
- 新メンバーに必要な特性を明らかにする。
- 最高のパフォーマンス確保に向けてチーム開発の方向付けをする。
SHLの開発した「チーム・インパクト・リポート」は、チームの業績をより高めるようなメンバーの適切な組み合わせを選ぶことに役立つ。そのことがひいては、非効率なチームのマネジメントに費やす時間を削減することにつながる。
「チーム・インパクト・リポート」はOPQの結果から出力される。チームという文脈における個人の強みと弱みが明らかにされると同時に、コンピテンシー面接用のガイドが提供される。面接ガイドは、対象者のチーム貢献についてさらに探求する際に有益である。
サンプルリポートをダウンロードして、このリポートがいかに価値のある詳細なものかを確認していただきたい。このリポートを最大限に活用するために、貴社のどなたかがOPQのトレーニングを受講されることをお勧めする。が、リポートはわかりやすく理解しやすいグラフィックで構成されているので、解釈に必ずしもトレーニングが不可欠というわけではない。このリポートは7つの言語で利用できる。
不況の時代の今だからこそ、チームビルディングによって現スタッフの一層のパワーアップを図ることが肝要だ、との主張です。
個人がチーム内で果たす役割について、当社では従来ベルビン理論に基づく8タイプを活用してきました。8つのタイプは以下のとおりです。
- まとめ型リーダー
- 引っ張り型リーダー
- アイデアマン
- 点検確認型
- 人脈・情報提供型
- まとめ上げ型
- 協調型
- 実務管理型
ベルビンは数多くの実験や実例から、この8つのタイプがうまい具合にブレンドされたチームが最も成功することを導き出しました。
エキスパートリポート やCHT、万華鏡 の結果リポートには、パーソナリティ検査の結果からこの8つのチームタイプについて予測した結果が含まれています。
今回の記事で紹介されている「チーム・インパクト・リポート」もパーソナリティ検査OPQ結果から出力されます。チームの課題を達成するために必要なプロセスを次の4つに分け、それぞれ2つずつの尺度で測定しています。
- Creating(考えられる解決策のビジョンを創造する)
- Managing(チーム活動をマネジメントする)
- Resourcing(課題遂行の段取りをつける)
- Delivering(納期どおり目標を達成するよう実行する)です。
チームタイプの考え方と重なる部分もかなりありますね。このチーム・インパクト・リポートの特徴は、上記プロセスの1と4を「課題遂行」、2と3を「対人影響」の要素と大別して整理し、そのバランスを考慮していることにあります。
当社も、チーム・インパクト・リポートの日本版プロトタイプを開発しています。詳しくは担当コンサルタントもしくは お問い合わせフォーム よりお問い合わせください。

このコラムの担当者
堀 博美
日本エス・エイチ・エル株式会社