50代・60代の管理職向けに定年退職後も見据えたキャリアプラン研修を行いたいと思います。自己を振り返る機会もなかなか無いと思うので取り入れたいのですが、プログラムとして必要な項目はありますか?
「定年退職後」を見据えたキャリアプラン研修ということですが、定年後も雇用継続、あるいは再雇用契約するというイメージでしょうか。ひと昔前に、大量採用世代が定年年齢を迎える時期に、定年後の人生設計プランを準備してもらうためにご夫婦(ご家族)で参加できるような退職後準備プランの研修を実施するメーカーがあるというニュースをみたことがあるのですが、それとは少し違いますね。
管理職向けのキャリプラン研修は、これまでの自分自身を振りかえり、今後を見据えたプランを考えるための大切な機会です。まずは、自己の振り返りです。成功体験だけでなく失敗体験や自分の価値観や強み、弱みを分析していただきます。
そのうえで、将来のキャリアに向けて必要なスキルや資格を洗い出して、今後必要な学びについて計画を立てるようにします。キャリア形成に役立つネットワークの確認や新たな人脈作りの方法についても学んでいただきます。
研修後の具体的な行動計画作りと進捗状況チェックが重要ですが、他の研修参加者との意見交換やグループディスカッションも有効でしょう。
管理職経験者は自分については高評価をしがちですので、将来に向けた具体的なキャリアプランを描いてもらうためにも、最初の自己理解部分がもっとも重要となります。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長