コラム

続・人事部長からの質問

2010/05/28Q.479

内々定者や選考中の学生が大手に流れてしまい、それまでの広告費や面接官の人件費が無駄になってしまいます。 大手の採用が終わってから採用選考を行った方が良いのでしょうか?

新卒採用に相当な知名度やブランド力がない限り、大手のあとに採用選考を実施するのは無謀です。変な言い換えですが個人の満足度なら何とかなるかもしれませんが、業務レベルで考えるとワゴンセールには限界があるのです。

まとめると下記の通りになります。

<母集団>
まず優秀層の割合が大きく変わってきます。後手に回ると母集団が全く形成できなくなります。先行してエントリーを受けて付けていれば如何様にもアプローチが可能ですが、そこまで全くコンタクトがなければゼロから効率の悪い広告活動をおこなって母集団を作ることになります。こうなると求める人を集めるどころか数あわせでしかありません。採用選考には一定の質と数を持った母集団が必要です。

<選考>
母集団の質が下がれば相対的な評価を否応なくすることになります。積極的に就活していた優秀層がほぼいない状態で相対的な評価をしてその会社が求める良い人が採れるのでしょうか?また面接官等も優秀な応募者と接することで得るものがあります。人事担当や面接官の意欲も変わってきます。

<内定者フォロー>
優秀層がすべて大手人気企業に内定するわけではありません、その場合すでに内内定を出している企業に大きなチャンスがあります。内定者フォローで心を掴んでしまえばそこで他社の選考をやめるかもしれません。本命企業に落ちた場合、優先して来る可能性があります。大手より先に選考を開始するメリットは大きいのです。

採用選考で苦労することは悪い事ではありません。人気企業のあぐらをかいている人事担当(あまり見かけませんが)に一泡吹かせるくらいの気概を持って採用選考しましょう。
コストは多少変わってくると思いますが、良い人材を1名でも多く取ることが出来れば簡単にペイできます。また採用担当もレベルアップをすることが出来ます。企業の広報活動も向上します。5年単位、10年単位で考えて活動することをおすすめします。

三條 正樹

このコラムの担当者

三條 正樹

日本エス・エイチ・エル株式会社 取締役

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