現在の採用に関しては、担当者の経験も深く、特に問題なく実施できているのですが、次の担当者への引継ぎがしっかりできるか不安です。何かいい方法はありますか。
「じっくりと細かく指導すれば何とかなるとは思うのですが、そういった時間を設ける余裕もありません」ともお書きです。
引き継ぐ後任者が事前に決まっていれば一緒に経験させながらおぼえてもらうことができますが、異動が決まってからでは確かに時間を掛けられませんね。ただ、最近の情報オープン化時代では、同業他社の動きや学生の動向も把握しやすくなっています。それほど経験値がなくても採用の流れには対応できるのではないでしょうか。
もちろん異動が決まってから引き継ぎ事項をまとめるのではなく、日頃から採用業務プロセスをフロー別に誰からも「見える状態」に落とし込んでおくことが大事です。採用基準や面接時の評価項目なども作成の狙いから運用実施までマニュアル化をして下さい。
採用担当者は、経験に基づき自分で面接やGD選考の評価を下すことが仕事なのではなく、他の人が使用する採用の評価システムを提供し実施のための訓練をすることが仕事ですから。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長