今年の学生は、覇気がない(元気がない)と感じます。これも「ゆとり」の世代の特徴でしょうか?
採用ご担当者から、役員面接で「今年の学生はおとなしい学生が多い」「覇気がない」といった声が出たという感想はよく聞きます。しかし、役員面接にあげる学生のOPQは、前年までと同じ基準の企業がほとんどですので、どうも「ゆとり世代」に対する思い込みの印象から来るマイナスイメージのような気がします。これだけ就職活動が厳しい状況では、学生自身が内定獲得のために企業側の採用イメージに応えようと保守的になり委縮してしまうのは当然です。また企業側は過去の成長時代の経営手法が通じなくなり、過去の人物イメージとは違くタイプの人材を少しでも増やさないと不味いのではという危機感から物足りなさを感じるのではないでしょうか。
むしろ会社として、いまの学生世代が仕事を通じて「元気な状態」「積極的な状況」を発揮、維持できる機会をどう提供していくか考えることの方が大切ではないでしょうか。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長