管理職にアンケートを採り、求める人材像を挙げてもらったところ、会社のカラーとまったく異なる人材像が出来あがりました(商社マンのようなイメージ)。母集団形成や面接での評価基準に用いることに不安を感じます。こういうものなのでしょうか。
アンケート回答者が共通にあげている人物像であれば、真摯に受け止め検討する必要がありそうです。会社に対する危機感のあらわれかもしれません。
アンケート結果を検証するために高業績者の特徴分析を実施してください。方法は、現有社員を対象にパーソナリティ検査を実施、受検者のパフォーマンス(業績評価)データを収集、パーソナリティ検査の各因子得点とパフォーマンスデータとの相関分析です。
パフォーマンスに影響を与えている要素が特定できたら、管理職アンケートの結果と比較してください。両方が同じ結果であれば基準として採用ですが、異なる場合は注意が必要です。その場合はアンケート結果を採用基準とせず、入社後の育成目標としてください。アンケートから得られた要件は管理職が考えるメンバーの弱みの裏返しです。管理者自身の問題意識を育成目標とすることで、メンバーの育成責任に対してより強い当事者意識を持ってもらえます。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員