内定辞退防止策として、面接で応募者からの評価を高めるのが良いと聞きました。具体的には、どのような方法が有効なのでしょうか。
面接を通じて応募者の入社意欲を形成することが大切です。学生と接する社員に対する評価、公平性や妥当性など選考方法そのものへの評価を向上させることも入社意欲のアップにつながり内定辞退防止となります。
私は、内定辞退防止に最も有効的なものは、内定受託そして入社の決断を学生本人が納得して下した決断であると認識させることだと考えています。
あの手この手で学生を誘惑し、そこまで「会社側が自分のことを買ってくれるなら」お世話になろうかなと学生に思わせるのは、入社した後に学生がミスマッチを感じて早期退職するリスクが残ります。
面接を通じて、その学生が自分の判断で入社を決めることになるポイントを学生に気づかせてあげることです。そうすれば自分の学校の先生や両親にもこういう理由でこの会社を選びました。安心して入社後の活躍を期待して下さいと言えるはずです。
「君のやりたい仕事は我が社だったらこういう風にできるよ。君のこういう能力は当社ならここで生きるよ。これが他社とも最も違う点、唯一無二の誇れる点です。大学OBが沢山活躍しているよ。」などなど、その学生が企業選択のポイントにしているこだわりを面接で確認、プッシュして下さい。
そしてこう付け加えて下さい。「社会人になるための就職活動なのだから、入社は自分で決断して下さい。社会に出たら「決断」の連続です。例え結果がどうあれ、自分の決断なら悔いが残らないでしょう。」

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長