面接で福利厚生に関する質問を応募者からよく聞かれます。これは福利厚生を今日の応募者が気にしているからなのでしょうか?
従来から福利厚生面を気にする学生はいたと思います。
ただ最近の学生さんは、入社以降永遠には右肩上がりの昇進・昇給が期待できない、将来の年金ももらえなくなるかもといったことを聞かされているので、少しでも会社からの支援を期待しているのかもしれません。
もちろん福利厚生面といってもいろいろなポイントがあります。保険、教育、住宅といった賃金以外の諸手当、社宅や寮、保養所施設といった施設といったものだけでなく、キャリア形成や結婚、出産や転勤時などのライフサイクルの節目にどのような会社支援があるのかなど幅広い意味での福利厚生制度を意識しているような気がします。「どこの会社に行っても仕事はつまらないものだから、せめて福利厚生ぐらい他社より優遇されたい」と考えているなら残念なことですが、何でも与えられることに慣れたゆとり教育世代の考え方かもしれません。もちろん社員に納得、支持される内容の福利厚生制度があれば社員のやる気に繋がりますので、学生からの質問といえども大事にして参考に下さい。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長