人事部は、「人」という一番大切な資源を扱う部署なのに、嫌われていたり、現場への力が弱かったりしているのが現状です。この状況を少しでも改善するための、第一アクションは何でしょうか。
企業の成長において「人材」が重要なキーであることは異存がないと思います。その点で人事部の果たす役割は今後ますます重くなっていくはずです。但し、あくまで将来の事業の発展、企業の成長に寄与することが前提ですから、人事部が人材の「採用、活用、育成」面でどれだけ貢献できているかを社内に示していかなければなりません。従来のように労使協調路線の中で右肩上がりの社員の処遇が約束された時代は終焉しました。
まずは、人事部から会社の事業発展のためにどういう貢献ができるか。そのためには、どういう人材が必要であり具体的にどうやって採用し、活用し、育成すべきかを経営陣に提言すべきでしょう。もちろん採用後の育成面では人材開発部署、教育研修部署との連携も必要になりますので他部署を巻き込むことになります。大変ですが、会社発展に貢献できるなら、少々嫌われても良いではないですか。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長