同じ営業職といえども、会社、顧客、地域、扱う商品、環境等によって求められるコンピテンシーは異なるのでしょうか。
とても良い質問です。
一般化された営業適性が存在するにもかかわらず、なぜ当社の営業職でコンピテンシーモデルを作る必要があるのだろうか。もし、同じ営業職でも会社ごとに異なるコンピテンシーが求められるのであれば、同じ会社にいても異なる顧客に異なる商品を営業しているのだから、求められるコンピテンシーが異なるのではないだろうか。
小説「マネーボール」でアスレチックスGMのビリー・ビーンは、打者の打率よりも出塁率の方がチームの勝敗に貢献することをデータによってつきとめ、打者にフォアボールで出塁することを奨励しました。また、このようにデータ分析を突き詰めることで独自の求める要件を見出し、自分たちには必要で、他球団には全く魅力がない人材を安く獲得しました。
既に存在する営業適性という常識よりも、もっと適した指標が存在するという前提がないとビリーのような発見はできないでしょう。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員