コストをかけて、良い人材に内定を出しても辞退されてしまっては意味が無いと思っています。それでも上から内定を出して欠員補充を行うことと、レベルを落として内定を出して確実に採用に結びつけることはどちらが良いと思いますか?
どちらが良いかといえば、後者はありえないというのが自分の回答です。
採用は人間を使った算数ではありません。
頭数揃える採用をやっていればその企業はいずれ破綻します。会社の継続した成長に必要な要素を考えると最後は「人」になります。だからこそ人事・採用の仕事は重要とも言えます。
採用の考え方をまず切り換えてください。
基準を設ける。その基準を超えれば合格です。基準に合わせて必要とする母集団や選考過程も決まってくると思います。
この基準はよほどの事が無い限り、そのシーズンの選考中は変えないことが重要です。その基準を元に選考過程が組まれているからです。
次に内定辞退です。内定辞退の率は残念ながら自社だけのデータでは決まりません。他社の動向にも左右されます。
不合格者はどのタイミングでも不合格です。基準を満たしていないからです。相対的な序列を付けて上から順にとか、不合格者が繰り上がるようなことをしてはいけないということです。
合格ラインに達した人には内定を出すか保留しておく。(意思確認も含めて最終面接っぽいことを何度かやってもよい)不合格は即不合格。
内定承諾する人の割合に応じて保留していた人から合格にする。この繰り返しです。
あとは毎年基準と選考方法を見直してください。

このコラムの担当者
三條 正樹
日本エス・エイチ・エル株式会社 取締役