発想力を身につけるトレーニングの仕方はありますか?
これは自分のような凡人の考えなので正しいかどうか解らないということを踏まえて読んでいただければと思います。
まず発想や閃きの類は、そのこと自体をまったく知らないとどうにもなりません。優れた俳句を作るのに日本語が必要なように何かを発想すると言うことはそのことについて少なからず知識を持っている必要があります。よって知識を日々積み重ねるのが発想力を身につけるためには必須となります。
次に深く考える習慣が必要です。何かを知ったら、何故そうなっているか、どういう構造になっているかという部分を貪欲に追求する姿勢や同じ事を何時間も何年も考える能力が必要になります。思考するための持久力。知識や人としての厚みと深みはここで差が付きます。考え抜いた時、それが無意識のレベルに昇華する。積み重ねた知識と何かのきっかけで化学変化が起きるとき大なり小なりの発想が生まれます。
一つのことを数時間、数日考える習慣をつけます。将棋や碁がオススメです。
最後は枠です。知識が増えると何かを試す前に失敗することが解ります。実験せずとも答えが出ていると勝手に想像します。そのことは本で読んだ。そのアイディアは○○の応用と他人からの刺激を遮る。これらは発想に対してすべてマイナスに働きます。この部分だけ発達すると否定と評価だけして意見が無いという典型的な評論家になります。
別の視点を常に持ち、自分の正しさはある側面から見た正しさでしか無いということを皮膚感覚で持たなくてはなりません。これは自分自身が持ち合わせていないので訓練する方法を知りたいというのが本音です。

このコラムの担当者
三條 正樹
日本エス・エイチ・エル株式会社 取締役