当社はどちらかというと頭ごなしにやり取りが多い企業ですが、上の者はそうした認識が全くありません。どうすれば上に立つ者に「頭ごなしにやり取りをしている」ことや、それがもたらす不利益を自覚させられるでしょうか。
『最近「コミュニケーションの違いが業績の明暗を分ける」という内容のコラムを目にしました。上下のコミュニケーションにおいて、人を認めるコミュニケーションが多い企業の方が、頭ごなしにやり取りが多い企業よりも業績が良いそうです。』ともお書きです。 まず、360度評価を実施し下からどういう評価を上の人が受けているか生の声(データ)をぶつけてみてはいかがでしょう。
どんな組織でもコミュニケーション不足では成果は上がりません。また「人材」として認められていると感じなければ働くモチベーションもあがりません。むしろ頭ごなしであっても伝えたい内容が的確な正しいものであればコミュニケーションがまったく無い会社よりは良いかもしれません。後は受け手側の意識の問題ですから。師弟制度による技術の伝承のようにベテラン技術者が若手を鍛える職場では、まだこうした雰囲気が残っています。
しかし「人材の多様性」が求められている現在では、頭ごなしではコミュニケーションが成立しない場合が多くなっています。
一度言われる側と言う側と立場を代えてシュミレーション演習をしてみてはいかがですか。自分で言われて初めて気付く人も多いのではないでしょうか。これって、パワハラ、セクハラの防止のための研修にも通じますね。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長