貴社のアセスメントを採用の選考で利用させて頂いておりますが、蓄積データを入社後の育成や教育・カウンセリングといった場面に活かしたいと考えております。具体的な方法や施策事例があればご教示下さい。
アセスメントデータを蓄積すると集計・分析が可能となります。
一人一人のデータを見るだけではわからなかったことが集計や分析によってわかってきます。代表的なものは以下の通りです。
- 社員全体の傾向(強みと弱み)
- 部門別・部署別の傾向(強みと弱み)
- 階層別・職種別の傾向(強みと弱み)
- 高業績者の傾向
- 早期退職者の傾向
これらの傾向が把握できることによって、以下の施策が可能です。
- 全社、部門、部署、階層、職種、年次別の効果的な能力開発施策
- ジョブローテーション、キャリア開発施策
- 採用基準および選考方法に関する施策
- 昇進昇格および登用に関する施策
具体的な事例を1つ申し上げます。
大手専門商社、課長職の能力開発に関する事例です。
トップより課長職の強化という課題が人事部に与えられました。まずは、能力棚卸しを目的として全課長職にパーソナリティ検査を実施し、マネジメントポテンシャルを把握しました。現職の課長職ですが、4割が会社の求めるマネジメント要件を満たしていません。ついては、課長自身に現状を認識してもらうためパーソナリティ検査のフィードバックを含む集合研修を実施しました。研修では、自ら課長職に求められる要件を定義し、その要件に自分のパーソナリティ検査結果を照合し、改善すべき要件を決め、アクションプランを作成しました。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員