大きな提案が受注出来なかったときに提案までこぎ着けた人はあまり評価されません。確かに仕事は結果だと思うのですが、提案までの努力もあって最終的には運の要素もあると思うのです。そういう人も少しは評価するべきだと思うのですが、この考え方は間違っているのでしょうか?
間違っているとは思いませんが、数量的に測りようのない「努力」という項目を評価するのは非常に難しいです。
当社でもコンサルタントが新規の担当企業に何度も運び、信頼をいただきやっと提案までこぎつけたというケースが多々あります。しかし、業績評価としては受注までこぎつけなれば評価の対象にはなりません。もちろん仕事に取り組む姿勢という観点からは勤務評定での加点も考えられますが、業績評価は会社、組織にどれだけ貢献できたかですから、結果の問われる営業部署では止むを得ないでしょう。周りや、上長からみて、プロセス評価として提案に向けた努力を認めてあげたいのあれば受注にこぎつけるようにさらなる指導、アドバイスをしてあげて下さい。新しい取り組みの提案、困難な案件に挑戦しているのであれば、必ず受注確率もあがるはずです。失注も次の案件で生きるはずです。そうでないなら、質が伴っていないことになり評価に値する「努力」ではないのではないでしょうか。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長