昇格試験時に万華鏡を利用し、フィードバックを考えているが、どのような伝え方が望ましいですか。また、注意すべきポイント等あれば教えてください。
主なフィードバックの効用は以下の通りです。
- 不安感を軽減でき、不公平感や不満を抑えることができること。
- 受検前にフィードバックすることを約束するとテストをまじめに受けてもらえること。
- 結果を共有することで能力開発を促すことができること。
昇格試験の当日にフィードバックするのであれば、万華鏡を含め、すべての昇格試験の結果を踏まえてフィードバックすべきです。
ポイントは、本人の強みと弱みです。どのような強みや弱みがどのアセスメントによって、どの情報から確認できたかについて本人に伝えてください。また、それらの強み弱みが実際の業務にどのような影響を与えているかについて振り返ってもらうことで、様々な気付きが得られます。
当日であれば合否結果は出ていないでしょうから、あくまでも強みと弱みの両方について客観的な姿勢でフィードバックしてください。
また、アセスメント手法の観点からフィードバックするのではなく、あくまでも本人のコンピテンシーでの観点からフィードバックします。アセスメント手法の観点からフィードバックをすると、受検者は本質的な能力開発よりも試験対策に関心が向いてしまいます。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員