自社の「カラー」「DNA」を若手に浸透させる良い方法はあるでしょうか。
入社動機に「御社の雰囲気(カラー)や企業風土(DNA)に憧れました」と言う人も多いと思いますが、いまの若手は自ら感じとったものでなければ受け入れません。これがわが社の伝統、DNAだと説明するだけでは浸透しないでしょう。またこうしたものはある程度の年数を経ないと実体験できないものでもあります。
若手層には、まず自分が考える「当社の強み」を考えさせ、その強みがどこからきているのかを深く探らせるという作業をさせてみて下さい。皆の考える強みの源の共通性が見えてきたら、先輩たちから受け継いだ自社のカラーと重ね合わせて下さい。
重なり合ったものが「DNA」となるはずです。
特に、DNAに基づいた社内の施策、制度など具体的な事例をしめせれば理解が深まります。
なお、DNAは社員はもちろんですが株主、取引き先などのステイクスホルダーにも理解されたものでなければなりません。中堅社員や幹部層からDNAは過去のものといった否定的な声が聞かれるようでは、若手への浸透など到底及びません。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長