メンタルヘルス対策の1つとしてストレスに関する適性テスト受検+社員本人へのフィードバックを検討している。このような取り組みは他企業でもおこなわれているか?
効果的に実施するためのポイント、アドバイスをお願いします。
採用場面でしょうか既存社員に対してでしょうか。
採用選考でストレスに関する適性テストを実施している企業は多数あると思いますが、ストレス面だけを取りだして本人にフィードバックしている企業は少ないのではないでしょうか。まずストレス耐性が極端に低い人は採用されないので、フィードバックもされません。少々気になる人がいても、ストレスが起こるストレス要因は個人によって異なり同じ職場環境でも強くストレスを感じる人もいれば、そうでない人もいます。実際現場での仕事も経験していない時点では判断ができません。
「君はストレスに弱そうだから無理しないように」「こういうところを注意したらストレス耐性が強くなるよ」といったフィードバックは意味がないでしょう。
既存社員については、労働安全衛生法の一部改正で企業側にストレスチェックが義務化されますが、チェックの結果は企業には伝わりませんので、フィードバックはできません。
社員へのフィードバックはその人のパーソナリティ全体の中で強み、弱みを認識してもらい今後に生かしてもらうものにすべきです。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長