「やる気」と「適性」、成果により早くつながるのはどちらだとお考えですか。
対象となる人材の職歴階層、また求める「成果」のレベルにもよります。
新卒の入社したての新人は、職務経歴も浅く適性も低いでしょうから、「やる気」が大きなポイントになります。経験ある中堅社員であれば、適性がある程度備わっていると考れられますが、加えてやはり「やる気」が備わっていないと成果は出ません。
成果のレベルで考えると、一度きりのそこそこの成果でよければ、「やる気」が無くても、「適性」がありうまく立ち回ることで一定の成果は出るでしょう。逆に少々「適性」が欠けていても「やる気」満々で立ち向かうことで何とか成果につながることもあります。
ただこれは、計画的に設定された目標をクリアした「成果」ではなく、たまたま良い方に出た「好結果」にすぎません。
やはり、常に継続的な高い成果を出すには、業務に対する能力「適性」とモチベーション「やる気」の掛け算(×)が必要になります。
長いスパンでみれば、「適性」なき人には成果は期待できませんが、「適性」があっても「やる気」がなければやはり成果は期待できないということです。ここでは、「やる気」を持たせるつまり本人にモチベーションを維持させるような上長のマネジメントが重要になります。適性があるのにやる気がなく成果が出ないのは、実はマネジメントが機能していないことが多いのです。上長はご注意を。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長