資料の見せ方やメモの取り方(書き方)などは一般的には教育に組み込まれていないと思います。何故でしょうか。情報を整理するうえで効率的なメモの取り方やそのメモをどう生かすかというある種根本的な部分は、専門知識を蓄えるためにも、知識そのもの以上に重要であると思います。
おっしゃる通りだと思います。新入社員研修や若手社員研修で行うのは、パワーポイントといったプレゼンテーションソフトの使い方やプレゼンでの話し方といった内容が多いのではないでしょうか。メモの取り方は小学校から大学まで何年もやってきて身についていて当然ということでしょう。
このような形だけの表現手法の学習では、実際の場面では通用しないのが普通です。
もちろん情報の整理のための効率的なメモの取り方や生かし方を理解するには、情報そのものに対する感度と理解が必要です。
先日、テレビ番組で有名大学出身のタレントさんたちが、「受験に成功する学生は、授業中黒板に板書された内容を一生懸命書き取るようなことはしない。先生の説明をしっかり聞き、まず理解することを優先する。極端な話、スマフォで黒板を写して、後からノートに自分流に整理したほうがよっぽど頭に入る。」というようなことを言ってました。
メモを取ることが目的になっては本末転倒です。
知識の習得には、情報そのものの理解、メモの取り方、生かし方ともに大切ということでしょう。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長