社長のビジョンから作った採用基準と現在活躍している若手社員の傾向が違うように感じる。ただ社長が作ったものなので皆意見が言えずにいる。
どうすれば社長に「採用基準を見直しましょう」と説得力を持って言えるようになりますか?
どういうことでしょう。
社長のビジョンに合った学生ではない人が活躍しているということは、すでに採用基準が社長のビジョンを反映していないということですか。それとも社長の採用基準からは外れるが、他の役員や人事部が良い人材と判断して入社させた若手の方が活躍しているということでしょうか。いずれにせよ、実態として社長のビジョンは、採用基準として機能していないということですね。
社長のビジョンというのは、往々にして一緒に会社を背負ってくれる幹部層に対する期待を込めた人材イメージになりがちで、どうしても若手時代に活躍する人材とずれることがあります。
活躍している若手の人材が将来の幹部候補として立派に成長してくれるのであれば、社長のビジョンにつながっていると言えます。若手社員のアセスメント結果を分析して、採用に際しては、こういう人材を採用することが社長のビジョンにつながりますとデータを示して説明すれば理解していただけると思います。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長