偉大な人からオーラを感じるという表現がありますが実際にそういう経験はありますか?
私が25歳の時にお会いした当時の日本将棋連盟の会長だった大山康晴十五世名人です。
週刊将棋紙の発行事業のご相談に上司について連盟に行ったときに、会長室に通されて初めてお会いしました。小柄な方で「そうですか、なるほどね」とこちらの話に丁寧に受け答えされながら眼鏡の奥の眼光の鋭さを感じました。当時順位戦A級に在位しながら激務の会長職をこなしていました。まさに盤上で数々の死闘を重ねてきた棋界の巨星です。偉人のオーラとはこういうものかと感じ入った次第です。
それ以降は、オーラを感じるような有名な政治家や芸能人にもお会いしたことがありませんが、いまなら孫社長やカルロス・ゴーン社長にお会いしたら、さぞやオーラを感じると思います。
昔は、美空ひばりや三船敏郎、勝新太郎といった往年の大スターにお会いしたらオーラ満載だったのではないでしょうか。
現代では、圧倒されるオーラを感じさせる大物が少なくなったかもしれません。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長