逆スカウトのようなダイレクトリクルーティングを用いた採用手法を取り入れている会社も増えていると聞いておりますが、一定の学生や応募者にスカウトが偏ることはないのでしょうか? 実施した際の効果はどのようなものなのでしょうか?
HR総研の「2019年卒学生の就職活動動向調査」でもリクナビ、マイナビの2強就活サイトについで、口コミサイトの「みん就」 、逆求人サイトの「OfferBox」を利用する学生の比率が前年に比べアップという結果になっています。OfferBoxは登録学生数も99,000名、利用企業も4000社を越えるということです。売り手市場の続く中、企業も多様な人材を求め、採用手法(ルート)も複線化させています。こうした傾向は今後も続くでしょう。ただ、こうした逆求人サイトに登録した学生の中でも自己PRのうまい学生、技術的スキル、資格を有しているなどあきらかにポテンシャルの高い学生に企業スカウト陣の目が集まるでしょうから、取り合いになることは確かです。企業側が採用基準を明確化し、スカウトする目を養わないと、留学経験者、起業希望者など特定の条件にこだわりすぎる結果になります。
大学名には拘らない、採用スタッフが少なく数を追えない、学生とじっくり本音で話をしたい、トップ自らが出て優秀な人材を引きこみたいなど採用に独自の考え方がある企業には向いている採用手法だと思います。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長