最近はアルバイトを「飛ぶ(無断退職する)」人が何名か見受けられます。責任感に欠ける行動は個人的に理解しがたいのですが、飛ぶ背景にはどのような心理的影響が考えられますか。
自分のようなオッサン時代は「バックレ」とか「ぶっち」(ぶっちぎり)と表現しましたが今は「飛ぶ」というのですか。
「飛ぶ」はどうしてもしっくり来ないので「ぶっち」と書かせてください。
まず「ぶっち」の要因には大きく2つあります。
一つが環境、一つが「ぶっち」する人です。環境が問題の場合、業務内容と給与が見合わない、危険が伴う、暇、単純すぎる、複雑すぎる、人間関係など様々な要因があります。環境に問題がある場合、同じ職場で何度も「ぶっち」されます。その職場(仕事)の特徴くらいに片付けられているケースもあります。その場合、心理的もなにもありません。大半の人を心理的に追い込んでしまうからです。
もう一つの大きな要因は採用する人です。
人を要因とする場合、さらに2つに分かれます。採用する前と採用した後です。
採用担当者の目が節穴の場合、「ぶっち」は増えます。環境に合わない人を採用するからです。
次は採用後の扱いです。人はみんなバラバラなのに一律に扱う、逆に贔屓などで不快にさせる、休憩中にも愚痴を言い精神的に追い詰める、成長を感じられない、仕事の面白さを伝えていないなどいろいろありますが、その職場のマネジメント力に依存します。
ご質問は心理的に理解しがたいとのことですが、それは要因を解析せず目を背けて人固有の問題というのを前提にしているからです。
「ぶっち」する人にはその人なりの正当な理由があります。それを理解してください。

このコラムの担当者
三條 正樹
日本エス・エイチ・エル株式会社 取締役