管理職の中で部下の育成にあまり興味がない人がいます。部下の育成に積極的に参加してもらうためにはどのようにすればよいでしょうか。
部下育成に興味があるかないかに関わらず、その管理職がマネジメントしている組織で部下が育っているのであれば、問題はありません。また、部下は育っていなくても、その組織が常に目標達成できる状態を維持できているのであれば問題ありません。問題なのは結果も出せず、人も育たない組織の管理職です。私はこのような人には管理職を降りてもらうべきと考えます。
社員の育成は、長期的な組織の発展に対して極めて合理的効率的な手段です。内部育成・内部昇進を前提にしている日本においては、当たり前すぎてどこが効率的であるかわからなくなっているかも知れませんが、経営幹部などの重要ポジションを外部から採用することが多い欧米企業は、外部からの採用と比較して内部昇進のコストメリットを痛感しています。内部昇進比率を高めることが人事の定量的な目標となっている場合もあります。
常に結果を出している部下育成に非積極的な管理職には、部下育成を無理強いする必要はありません。一方、結果を出せない部下育成に非積極的な管理職は、速やかに管理職の任を解いてください。いずれのケースも管理職に部下育成に積極参加させる必要はありません。必要性を感じている管理職は既に部下育成に取り組んでいますので。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員