せっかく優秀な社員を採用できても、すぐに辞めてしまいます。そもそもこういった事が起きる背景や原因はどこにあるのか。また、それに対して何かエンゲージメントを高める方法などはありますか。
「優秀な人材」を採用できているのに、すぐ辞めてしまうということは、優秀な人だからこそ気づくマイナス要因となる社風があるのだと思います。
一般的なものとしては、年功序列や、適材適所になっていない人材配置等が感じられるケースです。一定期間上司の言うことを聞いて我慢すればそれなりに給与も増える、自分には合っていない仕事でも会社の指示なので従っている、そうすれば長く勤続できるといった上ばかりみている上司や社歴は長いがぶら下がりの先輩が多いとなったら実力のある人材から辞めていくでしょう。他の会社ならもっと高く評価してくれると考えるはずです。
こうした会社の社風、雰囲気が要因であるなら少々の手を打ってエンゲージメントを高めようと思っても無理です。会社として、年功ではない実力主義の評価制度、昇進昇格制度を採用して優秀な人材が活躍できる風土に変えていく必要があります。
なお、採用時に「優秀」と評価したものの入社後に早期退職する場合もあります。これには、採用時のミスマッチが原因の場合もあります。一般的な知的能力の優秀さではなく、御社で活躍できる人材であるかどうかが「優秀な人材」の採用基準です。御社で活躍する「優秀人材」の定義から始めて下さい。 自分と同じような実力のある人がロールモデルとして多くいれば自ずとエンゲージメントも上がるはずです。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長