事務部門での人事考課で、評価に偏りが強く、適切な評価が行われていないのではと問題視しております。アンコンシャス・バイアスを排除して評価させるために効果的な取り組みがあればご教示願います。
「アンコンシャス・バイアス」という言葉をよく耳にするようになりました。女性活躍の話題の際に論じられることも多いようです。「アンコンシャス・バイアス」は「無意識の思い込み」あるいは「無意識の偏見」という意味ですが、会社の中でも社外でも、だれもが持っているものです。 〇〇の人は、こういう傾向がある、〇性はこれこれに強いといった思いこみがよくあるケースです。
「アンコンシャス・バイアス」には知識、経験則からの判断の効率化といったメリットもあります。
「アンコンシャス・バイアス」のネガティブな部分を組織の中でどう排除していくかが問われていますが、人事考課の場面では、考課項目、評価基準を客観的に定めていればかなり防げるものではないでしょうか。
ただ定性的な部分はどうしても評価者の主観が入りやすいですから、評価者トレーニングを実施し「アンコンシャス・バイアス」とは何かを認識しそれを排除していくことが必要です。
「アンコンシャス・バイアス」は「性別」「年齢」などが代表的なものです。会社の中で、日常的に交わされる会話の中にも潜んでいます。人事考課ということに限らず、一度「ジェンダーチェック」を実施して社員の意識を探ってみてはいかがでしょうか。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長