社内で不祥事を起こした者のパーソナリティデータを数年分に渡り調べたところ、優秀者と特徴が似ている人材(もしくは優秀者本人)ほど不祥事を起こしていることが分かりました。
「会社としては優秀な人材を採用・育成していきたいが、その特徴に近づくほど不祥事者になり得る可能性があるため、この調査結果を踏まえどう取り組むべきか悩んでいます。
採用時での見極めは難しいため、社内での取り組みで不祥事者を出さないようにする良い取り組みがあればご教示願います。」ともお書きです。
どのような不祥事なのかその内容がわかりませんので、パーソナリティデータとどのような相関があるのかもわかりません。
例えば、営業部員の時に成績が優秀でチームのマネージャーに抜擢したところ、部下にも自分と同じような行動を要求し、結果としてパワハラ、セクハラ行為となったようなケースを考えてみましょう。
このような場合、会社としてマネージャーに必要な適性をしっかりと見極めず過去の営業成績だけで判断し抜擢した、あるいはこれまで社内でのパワハラ。セクハラ防止の研修を行っていなかったとしたら、はたして優秀な人材ほど不祥事を起こしやすいと言えるでしょうか。
まずは会社としてのガバナンスがきちんと機能しているかのチェックも当然必要です。採用時はあくまでポテンシャル採用ですが、悪しき前例、慣習がはびこっていれば優秀であるが故に気づく抜け穴がありそこにハマってしまう人もでるかもしれません。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長