アセスメントを使った能力開発研修を実施したが、研修参加時は実行できると感想をもらっても、なかなか具体的な改善まで至らない。何か良い手はあるか?
人は出来ると思っていることとやりたいことだけを自発的に行います。研修を受講している時は集団心理が働き、興奮状態になっていたのだと思います。集合研修で行動変容を求めることを止めましょう。今のような研修をやっていても、参加している時間だけ気持ちの良い興奮状態を味わって、職場に戻ればいつもの生活に戻るというのを繰り返すだけです。時間とコストの無駄です。
行動変容を求めるのなら、個別の対話によって意欲形成を行い、アセスメントを用いて得意なことと苦手なことを明らかにし、実行可能で挑戦的なアクションプランを作り、毎日の行動をモニターしながら励まし、愚痴を聞き、相談に乗り、時に助言や忠告をして行動の継続を支援してください。小さな成功を味わってもらい、行動変容をぎこちなくて気持ち悪いものから、やりがいがあってうまくいくと気持ちよいものと感じるようにしてください。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員