コラム

続・人事部長からの質問

2021/08/16Q.3207

早期退職者の傾向を分析したところ、社風として重要視している項目が高く出ました。社風と結果との折り合いをどうつけるべきでしょうか。

和を尊ぶことを重視する社風にもかかわらず、和を尊ぶ人ほど早期退職しているということですね。二つの可能性があります。

一つ目は、和を尊ぶ社風と相反する社風を御社が持っている可能性です。和を尊び、目的のためには手段を選ばない社風だとしたら、相反する二つの特徴を持つ社風ということになります。和を尊ぶ人は、目的のためには手段を選ばない社風に耐えかね退職しているのです。しかし、この相反する特徴を両方持つことこそが貴社の強みとなっているわけですから、どちらかの社風にしか共感できない人が退職することはやむを得ないことです。

二つ目は、和を尊ぶ社風ではなくなってしまった可能性です。創業者が掲げた和を尊ぶ社風が二代目三代目に受け継がれることにより、形骸化し、今では目的のためには手段を選ばない社風になってしまっているのです。社訓の筆頭に書かれている和を尊ぶは既に額に飾られた書と同じものになってしまったということです。

折り合いをつけることはできません。原因がどちらなのかを調査し、もし1番であった場合は、採用基準を変更してください。相反する二つの社風のどちらにも適合する価値観を採用基準とすべきです。もし2番が原因であった場合は、社訓の書き換えか、原点回帰のいずれかを選ばなくてはいけません。社訓の書き換えは簡単です。実際の社風に書き換えればいいだけです。原点回帰は大仕事であり、数年間の計画を作る必要があります。また、多くの役員と社員を失うことを覚悟してください。

清田 茂

このコラムの担当者

清田 茂

日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員

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