日本の新卒採用ではどのくらいジョブ型採用が進みますか?職種や業種にもよるとは思いますがいかがでしょうか。
同様のご質問を何度もお受けしますが、「ジョブ型雇用」についての考え方、定義にもいろいろあります。主たるものは、「日本型メンバーシップ型雇用」に対比させた「欧米型ジョブ型雇用」というものですが、そもそもこうした対比自体が間違っているという意見もありますし、人材を取り巻く諸問題が「ジョブ型雇用」に代えればすべて解決するというような論調に否定的な意見も多いです。個人的には、新卒採用ではほとんど進まないと考えています。5月21日に文部科学省高等教育局から発表された「ジョブ型研究インターンシップ実施方針」のガイドラインをみても、まずは理工系博士課程大学院生が対象のプログラム案となっています。
これまでのように専門性の高い理工系学生対象や高いスキルを必要とするIT系職では職種別採用が行われていくでしょうが、新卒全体にはなかなか浸透していかないでしょう。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長