コラム

続・人事部長からの質問

2021/10/06Q.3242

女性の管理職登用を推進せよと経営陣からせかされていますが、能力的にも実績的にも該当する人がいなくて困っています。すぐには難しくても2,3年後には解決する道筋をつけなくては報告もできません。どのようなプランが考えられますか?

「能力的にも実績的にも該当する人がいなくて困っています。」とお書きですが、このような現状を招いた要因があるのでしょうか。

総合職は男性中心、一般職は女性中心というように採用段階で分かれていたため女性が管理職登用に必要な能力、経験をあげづらい職場になっている。結婚した場合に寿退社を、妊娠した場合には退職を申し出ないといけないような雰囲気が残っている。そこまでひどくはないが長く勤める先輩女性社員がおらず、せっかくキャリアを積んで管理職を目指し入社した女性が、モデルとなるような人がいないため辞めていってしまう。業務内容上、女性にはかなりハードな職場である、などです。

まずは、これらの要因が存在するのかどうかを確認して下さい。そして経営陣にそうした要因を排除し改める施策を実行することについての承認をもらって下さい。採用から配属、昇進昇格まで男女の区別なくあくまで能力、適性をもって判断するということのコンセンサスを取ることです。
規定上は男女区別がなくても、「女性には営業職の管理職は無理、結婚、出産子育てで仕事に力が入らない、転勤や部署異動をさせづらい」といった誤った固定観念が蔓延している場合は要注意です。

いまの新卒社員が2、3年後に管理職になることは考えづらいですから、現在入社5年目から10年目の女性社員にアセスメントを実施し管理職候補グループを選抜して育成していく。
外部から女性管理職または管理職候補を採用し、女性管理職が立派にマネジメントする姿を他の社員にもみてもらう、こうした施策を併行してはいかがでしょう。
会社として本気で取り組まないと道筋すら作れません。

奈良 学

このコラムの担当者

奈良 学

日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長

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