メンバーシップ型の採用はまだまだ続くかと思われますが、昨今のジョブ型採用の導入やDXを推進できる即戦力の採用など日本の採用環境も変わろうとしていると思います。そこで、今後の人事のあり方としてどのような姿を目指せば良いでしょうか。
経団連の大手企業がジョブ型採用を導入したりDX人材についての破格な待遇扱いを表明したりと流れが変わりつつあるのは確かです。
しかし中堅中小まで含めて全面的に移行するには時間がかかるでしょう。
これまでは、すでにある人事組織体制の維持を主体とした管理総務的な部門としての役割が多かったと思いますが、今後は会社全体の事業構想に沿った人材の採用、配置、育成が中心となり、むしろこうした事業創造のためにはこうした人材が必要とされるはずという視点での業務遂行が求められると思います。メンバーシップ型ではローテーションの一環として人事部門を何年か経験させる、特に優秀な人材には早期から会社全体を見渡す機会が多い人事部門を経験させたうえでさらに幹部候補として現場に配属というケースも多いようですが、今後は人事部門こそ経営を理解しかつ人事に関するプロである集団の集まりに当然なっていくはずです。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長