「変化の激しいVUCAの時代では、身につけたスキルや能力が陳腐化するスピードが速く、かつ仕事上で必要なスキルや能力の変遷も大きいことから絶えず学びなおすことが求められる」と記載があるが、平日は仕事をしている中でどのように学びなおしていくのが最も効率的なのか。
VUCAの時代だからといって身に着けたスキルや能力の全てがすぐに役に立たなくなるわけではないでしょう。またゼロから学びなおさねばならないわけでもないと思います。むしろ仕事上の経験値から変化の先行きを早く感じ取ることができるようになれば、それまでのスキルや能力に足りない部分を補足、強化していくことで十分に対応していくことができるのではないでしょうか。
成長性を見込んでばかりいて、現在の仕事から離れた分野や市場に目がいきすぎるとそれまでのスキルが生かされずに効率が悪くなるのではないでしょうか。平日は仕事、土日はスキルアップの勉強というのもなかなかハードですが目標達成には継続が必要です。
また「会社側が社員が絶えず学びなおすための支援をするためには、どのように研修の場や内容などを変えていくのがよいのか。」とお尋ねですが、会社が考える将来のビジョンと社員が会社の将来の姿の中で自分のポジションがイメージできることが大切です。研修の場自体や内容を変えていくというよりは、社員がステップアップしていきながらその先で選択していけるような複数のラインを設定してあげるのが良いと思います。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長
前の記事へ
「新規事業を生み出す」ことが経営上大切だとトップから言われているため 自ら考え行動できそうな人を採用し、各部門に配置したところ「自分勝手で扱いづらい」と受け入れ先から不満が出てきている。
ただ関係者から話を聞くと、受け入れ先の上司が、その若手の自主的な提案をちゃんとした理由もなく却下しているようにも見えるらしい。このような状況に対し、どのように介入していけばいいか?
2022/06/27
次の記事へ
半年に一度、人事評価をつけているのですが、環境変化が激しくて半年前に定めた目標が形骸化してしまいます。こういう業務の場合は、どうしたら公正に評価できるでしょうか?
2022/06/29