コラム

続・人事部長からの質問

2022/10/18Q.3491

ジョブ型が声高に叫ばれて久しい昨今ですが、当社ではメンバーシップ型による人材育成に一定の成果を感じており、導入には懐疑的です。メンバーシップ型はいずれ衰退するものなのでしょうか。ご見解をお聞かせください。

どちらの企業でもこれまでメンバーシップ型による人材育成で一定の成果を出してきたことは確かです。ですからここまで定着しているのです。

問題は、今後はどうかということです。大手企業にもこのままではグローバルの競争に打ち勝つ人材が育ってこない、大幅に不足しているという危機感があります。単にジョブ型に切り替えればすべてが変わるということではないですが、イノベーション人材、DX人材が絶対的に不足している現状も重ねて考えれば、ジョブ型へのシフトは進んでいくはずです。

働く型の意識も大きく変わってきています。企業側が永年勤続を保証できない時代というのであれば働く側が自らキャリアを考えて自分のスキルを磨いていこうとするのは当然です。

総合職で採用してもらい企業内で教育研修を受けながらいろいろな部署を経験して自分のキャリアを考えていくというスタイルではなく、学生時代に学んだ専門性を活かせる業務を選択する、得意な分野でのスキルをさらに向上させて自分の市場価値を高めていくという人が増えるはずです。
中堅中小企業では限られた人材を有効に活用するためにも配置転換がしやすいメンバーシップ型の方を継続していくことも考えられます。

これまでの日本企業の良さを残す余地もあるので、メンバーシップ型が衰退していくということではなく、ジョブ型とメンバーシップ型とが併存していくハイブリッド型になると考えます。

奈良 学

このコラムの担当者

奈良 学

日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長

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