やる気のない部下は上司が積極的に面倒を見ない、面倒を見てもらえず成長できない若手はよりやる気をなくす、といった悪循環を打破する方法はありますか?
やる気のない部下がスタート地点だとしたら悪循環を打破する方法はありません。採用の見直しが改善策になります。
やる気のある社員がやる気を失ってしまった場合は方法があります。やる気を失ってしまった要因の探索が最初の仕事です。仕事内容、量と難易度、支援体制、職場環境、職務上の人間関係などの職務に関連する事項はもちろんのこと、プライベートの領域についてもヒアリングが必要です。仕事以外のテーマについては本人が話したがらないこともあります。話をする人との信頼関係がなければ進めることは不可能です。誰にこの役割をやってもらうかはとても重要です。直属の上司と信頼関係があればよいのですが、そうでない場合上司の上司、人事部員、社内カウンセラー、社外の専門家などを検討する必要があります。
原因が特定できた場合はその原因に対する対処です。会社としてはどうすることもできないこともあるかもしれませんが、社員を支えようとする姿勢が重要です。
時間はかかるかもしれませんが、やる気が普通の状態になったとしても社員との対話を継続していくことになります。やる気というものは常に一定のものではなく、上がったり下がったりするのが普通だからです。加えて、マネジャーにはあらゆる人を意欲形成することが自分の役割であることをしっかりと認識させてください。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員