自己理解研修を新入社員に実施するメリットは理解できるが、中堅社員以上の社歴の人材に自己理解研修を実施するメリットは何か。
はっきり申し上げます。新入社員の自己理解研修のメリットの方が少ないと思います。なぜなら新入社員はほとんど何も経験をしておらず自分のこと自体あまり分かっていません。たとえば300人の前でプレゼンテーションをした経験があれば人前に出ることが得手不得手かある程度わかります。
反対に中堅社員の場合すでに業務という荒波にも揉まれ自分の得手不得手がなんとなく分かっています。そこで自己理解研修をおこない明確に自身のことを理解する。苦手は苦手とならない行動を身につける訓練や苦手自体を克服するアクションプランによってマイナスにならないように、得意なことは得意なこととより効果的な行動を意識できるメリットがあります。
研修全てに言えますが本人が問題意識を持って挑まなければ効果がありません。
新入社員にはその問題意識があったとしてもピントが合っていないことが多くテクニカルスキルを除けば研修の効果は小さいのです。
中堅社員以上の人は問題意識があっても改善方法が分からず成長を意識する機会も少ない。そういった人への刺激策として自己理解研修は効果的だと自分は考えています。

このコラムの担当者
三條 正樹
日本エス・エイチ・エル株式会社 取締役