採用基準に「主体性」「当事者意識」を掲げています。パーソナリティ検査OPQで見極める場合は、どの項目を参考にすればよいでしょうか?
主体性は英語でIndependenceです。自主性、独立性という日本語訳も可能です。OPQの独自性の英文尺度名「Independent mind」です。この尺度は主体性そのものを測定している尺度と考えていただいて結構です。
当事者意識というのは、個人の性質によるものだけでなく、環境に影響を受けるものです。当事者はおのずと当事者意識を持ちますが、当事者でない人は真の当事者意識を持つことは困難でしょう。
当事者意識は採用基準として評価すべきものではなく、すべての社員に持たせることができるものです。当事者は事態の状況や結果に影響を受ける人であり、その結果を受け入れ、責任を果たす人です。社員に責任とそれを全うできる権限を与え、社員がそれを了承すれば、必ず当事者意識を持たせることができます。権限と責任を与えているにもかかわらず、他人事のように振る舞っている社員がいるとすれば、それは当事者意識の欠如ではなく、危機感や責任感の欠如、あるいは最悪の結果を受け止める覚悟を決めているのかもしれません。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員