社員の能力開発にアセスメントを使いたい。適切な活用のために準備すべきことは何ですか。
アセスメントは測定ですので、そのアウトプットは測定結果です。能力開発は能力を向上したり、未開発の能力を顕在化させたりすることです。アセスメントによって能力を測定することはできますが、それだけで能力を鍛えることができません。
能力開発においてアセスメントは2つの目的で利用されます。1つ目は何を開発するかを決めるため。アセスメントを使えば、現在の能力や資質を把握できます。強みや弱み、能力開発のしやすさに関する情報は、何を鍛えるかを決める上で重要なものです。2つ目は能力開発の効果を確認するため。能力開発の取り組みがうまくいけば、能力が向上したり、行動が改善されたり、スキルが身に着いたりします。アセスメントを使えば、何がどのように改善されたかを定量的に把握できます。
活用のための準備として重要な点は以下の3点です。
- アセスメント利用の目的を明確にすること。
- アセスメント受検者にアセスメントの利用目的と開示範囲を伝えておくこと。
- アセスメント利用者にアセスメントのトレーニングを受講させること。
以上です。

このコラムの担当者
清田 茂
日本エス・エイチ・エル株式会社 執行役員