採用の母集団を増やすため、SNSの運用を始める予定です。今まで応募がなかった層へも見てもらえるように、広告などをうち出す予定ですが、運用の上で注意すべきポイントはありますでしょうか。
ソーシャルメディア自体は定着してきていますが、若い人のSNSの使い方は日々変化します。若手の社会人でFacebookを使っている人がどれだけいるのでしょうか。学生でもLINEすら使わずインスタグラムやTikTokを日常的に使っている人が増えているそうです。少し前にはTwitterなどのSNSを活用した採用手法が広がっているというニュースが話題になっていましたが、いまはどうなのでしょうか。
いままで接触のなかった層へのアプローチとしてはチャレンジしてみる価値はあると思いますが、どこまで御社が求める人材層からの応募があるかはわかりません。
SNSのメリットは、その拡散性と情報提供の自由さ、自社発の魅力的なコンテンツ作りにありますが、逆にそれがデメリットにもつながります。
SNSは一度始めると止めることができません。中途半端な内容更新や曖昧な情報提供ではみてくれる人がいなくなってしまいます。内容によっては炎上してしまうリスクもあります。
自社発のコンテンツだけに、専門の担当者、専門チームが必要になります。中長期間更新していくだけのコンテンツがありますか。水増し母集団ではなく、中身のある母集団形成にできますか。そうした母集団から選考応募につなげるフローをしっかり計画していますか。
単にアイデアから始めるのではなく、応募から内定出しまでつながるようにしっかりと計画をして下さい。採用コストの削減にもつがるということから採用情報ページの代わりに活用しようという企業も多いようですが、SNSには多様なメディアがあります。SNS活用の狙いに合ったメディアを選択することも大切です。

このコラムの担当者
奈良 学
日本エス・エイチ・エル株式会社 代表取締役社長